ニュース

「2週間かかる仕事が1時間で終了」社外AIで資料を作成…あえて“ダサく修正”してバレずに乗り切った42歳会社員の告白

AIで資料を作成し“誰でも作れるレベル”に修正

ワル知恵[AI活用]術最も頻発しているのが「労力ごまかし」型で、会社員の田中誠さん(仮名・42歳)のケースだ。今年度から勤務先でもAIが解禁されたが、使えるのはCopilotのみ。メールや議事録の作成には使えるものの「マイクロソフトのAIなのに、パワポがまともに使えないんですよ。謎なんですけど」と田中さんは苦笑する。 「新人向けの研修資料を作ることになった際、在宅勤務の日に社内資料を自宅のパソコンに転送し、無料版のGeminiで資料を仕上げました。通常2週間かかる作業がわずか1時間で終わってしまったのですが、あまりに早く終わると怪しまれるので、締め切りギリギリまで意図的に寝かせておいて『昨日は夜遅くまでやって、やっと終わった!』と同僚に言いました」 なぜ彼はそこまで“ウソ”を盛らなければならなかったのか。 「社内のCopilotでは作れないはずの資料ができてしまった。それに私用PCに社内資料を転送するのもウチではご法度で、二重にNGなんですよ。だからこそ、逆に目立てなかったんです」 バレないための工夫も周到だった。AI特有の“こなれすぎた言い回し”は手作業で修正し、あえて品質管理の専門用語を交ぜ込んだ。Geminiが出力しがちな海外風のおしゃれなイラストは全部外し、社内で見慣れた「いらすとや」の素材に差し替えたのだ。 「完成度を上げすぎると逆に怪しまれる気がして、あえて『誰でも作れるレベル』に抑えたんです。『ちょいダサ』を心がけたというか」 その逆張りの発想は功を奏し、周囲から高い評価を受けたという。

AIに疎い上司を騙して昇進する人も

一段上の「評価泥棒」型になると、実害は他者に及ぶ。会社員の村里恵理さん(仮名・30歳)が目撃したのは、同僚による“AI昇進”の一部始終だ。 「社内コンペで、ある同僚が企画書の大半をAIに処理させ、自分なりにアレンジして提出していました。AIを使ったことはチーム内の一部メンバーには共有されていましたが、上長や部署全体に対しては完全に伏せられていて。プレゼンの場では、自力で考えたアイデアかのように振る舞っていました」 なぜその同僚は上長には黙っていたのか、村里さんはこう分析する。 「本人の中にAIを使ったことへの後ろめたさがあったんじゃないかと思います。もともとパフォーマンスが高い人だったし、コミュニケーション能力もある。だから周囲は特に怪しまなかったんです」 発表から1か月後、そのアイデアが部署内で称賛され、当該社員は昇進を果たした。経緯を知っていたメンバーたちの間には静かなモヤモヤが広がり、昇進の話が出た際には、一部メンバーが上長に「AIを使ったアイデア出しによる評価はどうなのか」と訴える動きも出たという。 「モヤッとするのはAI利用そのものより、会社の評価体制なんです。会社の評価者が、一人ひとりの作業プロセスを100%把握できているわけじゃない。コンペみたいに成果物だけで判断される場面では、あからさまな使い方でない限り、見抜きようがないですよね。管理職がAIに疎いから『自力でやりました』とアピールすればまかり通ってしまう。使った者勝ちの状態になってしまっています」
次のページ
捏造したデータで卒論を完成させた同期
1
2
3
SPA!編集部が「人生後半を賢く楽しく生きる」をテーマに厳選した記事をメルマガ会員限定で毎週金曜日にメールでお届けします。仕事・お金・性・人間関係…人生を豊かにする秘訣が見つかります。無料・10秒で完了です。
無料でメルマガ登録する⇒⇒
※登録後、メール認証が必要です。受信した認証メールをクリックして、登録を完了させてください。
※認証メールが届かない場合、迷惑メールに入っているか、メールアドレスが間違っている可能性があります。再度ご登録ください。
【関連キーワードから記事を探す】