更新日:2026年07月28日 10:33
エンタメ

影山優佳が明かす葛藤の日々。期待される自分と等身大の自分、不器用な素顔をさらけ出した理由

日陰から日向に胸を張って

影山優佳――改めまして今回のエッセイ『影まで愛して』について伺いたいのですが、どんな人に読んでもらいたいですか? 私のことをめっちゃ知ってくれている人はもちろん、私のことをまったく知らない人にもぜひ読んでみてもらいたい一冊になっています。というのも、帯にも「私の人生は、秘密だらけである」って書いてあるんですけど、私がどうやって日陰から日向に胸を張って肩で風を切っているのかという部分は、その過程を読んで何か感じていただけることもあるのかなと思っていて。 コンプレックスを抱えていたり自分を素直に愛せていない人に、自分のために自分を癒してあげたり考えたりする時間を持とうと思うきっかけにしてもらえたら嬉しいです。あまり大きなことを言える立場でもないですけど、明日がちょっとハッピーになるんじゃないかなって思います。 ――今回の写真は神藤剛さんに撮ってもらっていますよね。これは何か理由みたいなものはあったのでしょうか。 はい。私が日向坂46のオーディションに合格してからずっとアーティスト写真を撮っていただいている方です。グループに所属しているときって、例えば宣材写真を撮るときも私1人に与えられる時間って少ししかないんですよね。けど、選抜メンバーや表題曲のセンターになるとその分撮る時間も長くなって、大切に撮ってもらえる。もちろん、魂を込めて1枚1枚撮っていただいているとは思うんですけど、人数も多いグループだから時間的にどうしても目に見えて分かる差みたいなものはつけられますし、それを目の当たりにして中学生の影山は「いいなー。これが人気者かー」って思ったりもしたんですよね。まだ世間もよく知らないなりに、「これが優劣をつけられるということなんだな」という、ある意味当たり前のことを学んだ出来事だったので。 今振り返るとまだ若かったなーとも思いますし、受け手によっては所有欲っぽくも感じますけど、「私はこの人に“写真を撮ってください!”って堂々とお願いできる人になりたい!」と思ったのが中学生のときなので。 ――なるほど。10年越しの壮大な伏線回収だったのですね。 そうなんです。それで今回「カメラマンさんは神藤さんでお願いします」とお伝えしました。「僕のことを覚えてくれているなんて」っておっしゃっていましたけどとんでもない。いい表情をたくさん撮ってもらえました。 ――本のなかで「人生が変わる出来事」という表現がありましたが、言える範囲で教えていただいてもよろしいですか? 私はもともと感覚が鋭いところがあるんですけど、その分自分が見たものしか信じないというか、結構自分の物差しに自信を持って生きてきたんです。でもやっぱり、「存在しない証明」が難しいなと最近改めて思っていて。例えば、宇宙人がいないことを証明する方が難しいのと一緒で、自分にない感情・感覚とか、誰かが愛しているけど自分は意味が分からないものとかに対して興味が湧くようになったというか。他者を受容するという部分は、この数年でかなり変わったかなと感じたんですよね。 この出来事がっていうのがそれこそ隠していることなので言えないんですけど、私にない感覚や魅力を持っている人って本当に素敵だなと感じたり、そういう人に対してよりリスペクトを持つようになったのも、私のなかでは大きな変化だったのかなと思います。 ――これも本のなかのお話になりますが、「恋愛をしたら沼りそう」とご友人からよく言われると。 めっちゃ言われますね。基本的に知的探求心があるタイプなので、サッカーにしても勉強にしても、知りたいと思ったことはとことん知りたくなってしまうんです。それが人に向いたことはまだないんですけど、もし人に向いてしまったら、確かにそうなるのかもなと。 仮にそういった出来事とか、ときめきとかが起こってしまったら、それこそマネジャーさんにうまくハンドリングしていただかないといけないです(笑)。だから「何かあったら“好きな人ができてしまいました!”ってすぐに伝えますね!」と常日頃から話しています。「私を止めて!」って。多分大変な感じになると思うので(笑)。でも、新しい自分に出会える気もしていてちょっと楽しみでもあります。 ――最後に、女優としての今後のビジョンや、演じてみたい役柄などがあれば教えてください。 やっぱりお芝居に対してなるべく多くの時間、まっすぐ向き合っていきたいなっていうのはずっとあって。少し抽象的になってしまうんですけど、「いろんな感情と出会いたい」という思いが根底にあります。そのなかでさまざまな役柄を演じたいという思いももちろんありますし、大きな作品に起用していただける、あるいは主演を任せていただける女優になれたらと思います。そしてゆくゆくは例えば座長であったり、責任を背負うような立場だったりにも挑戦してみたいです。 そのためには、まず自分自身がそういう役割を任せられるだけの人間になることが何より大事だと思うので、しっかりと経験を積んで、人間的にも今よりもっと大きくなって、少しずつそういう存在に近づいていきたいです。 撮影/箕野就介  取材・文/福田 悠
フリーライターとして雑誌、Webメディアに寄稿。サッカー、フットサル、芸能を中心に執筆する傍ら、MC業もこなす。2020年からABEMA Fリーグ中継(フットサル)の実況も務め、毎シーズン50試合以上を担当。2022年からはJ3·SC相模原のスタジアムMCも務めている。自身もフットサルの現役競技者で、東京都フットサルリーグ1部DREAM futsal parkでゴレイロとしてプレー(@yu_fukuda1129)
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