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MLB「フィールド・オブ・ドリームス」が4年ぶり復活…18歳だった筆者が“見知らぬ男性の車”で夢の球場へ向かったワケ

31年前、18歳の私がたった一人で“夢の球場”を目指した理由

 そして、31年前の私もその場所を訪れた一人だ。  高校時代、『フィールド・オブ・ドリームス』にはまった私は、英語音声をカセットテープに録音して何百回も聴き、全セリフが載った解説本で聞き取れない言葉や表現を確かめた。好きな映画であると同時に、英語の教材でもあった。  高校卒業後の1995年3月、語学留学でオレゴン州へ渡った。秋からイリノイ州の学校へ移る手続きを8月に済ませ、そのまま一人旅に出た。荷物はリュックひとつ。最初の目的地はフィールド・オブ・ドリームスだった。  長距離バスでダイアーズビルの町には辿り着いたが、バス停から球場までの行き方は調べていなかった。インターネットがまだ一般に普及する前。歩くか、ヒッチハイクでもすればいい。18歳の私は、その程度に考えていた。  バス停を兼ねたコンビニで、球場への道のりを聞こうと店員に近づいた。すると店員は私を見るなり、驚いたような様子を見せたが、その時は理由が分からなかった。  私は「フィールド・オブ・ドリームスへ行きたい。ここからどうすれば行ける?」と尋ねた。すると店員は少し慌てた様子で、「ちょっと待ってろ! 今すぐ迎えが来るから」というようなことを言った。  迎え……? 私は球場への行き方を尋ねただけである。

まさかの勘違いから見知らぬ男性の車へ

 事情がのみ込めないまま待っていると、本当に一人の男性が車で現れた。  見ず知らずの男性の車に乗るのは、正直少し怖かった。誘拐でもされたらどうしよう、という不安もよぎった。それでも球場を諦めきれず、乗り込んだ。  タクシーでもない車がなぜ私を運んでくれるのか――。走り出して話しているうちに、どうも会話が噛み合わない。男性の口からは野球の試合の話が出るのに、こちらには何のことかわからなかった。  渡米してまだ5か月足らずで、英語も拙かった。最初は私が聞き取れていないだけだと思ったが、それだけではない気がした。 「この人、私を誰かと勘違いしていないか!」  やがて事情がつながった。男性は私を、その日この町を訪れていた山梨県の高校野球選抜チームの一員だと思っていたのである。  山梨県とアイオワ州は姉妹州県で、当時は高校野球でも交流が続いていた。その日は偶然、山梨県のチームが町を訪れており、別の球場で交流試合をするという。  今思えば、コンビニの店員も事情を知っていたのだろう。日本から来た高校生なら全員、試合会場にいるはずなのに、同じ年頃の日本人が一人で現れた。「選手が取り残されている」と思い、慌てて関係者を呼んだのかもしれない。  人違いだとわかった時は、かなり気まずかった。それでも男性は、そのままフィールド・オブ・ドリームスまで連れていってくれた。
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映画で何度も見たダイヤモンドで過ごした“わずかな時間”
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

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