更新日:2026年09月02日 16:35
スポーツ

西武黄金時代のキャプテンが考える“野球脳”が優れた選手の正体「城島健司や元木大介が良い例」

広岡監督に出会えて良かった

 センスがあるに越したことはないが、大事なのは鍛錬で磨き上げていく確かな技術。石毛も、野球は技術のスポーツだと事あるごとに熱弁を振るう。そして、技術はいい指導者から指導を受けることが重要だと言う。 「一番大事なのは技術ですが、センスも大事でしょうね。先日、何かの本を読んでいたら、『才能、指導者、運、努力に順番をつけてください』という問いがあって、ほとんどの人が才能を一番にしていたんです。でも、問題を提起した人は指導者を一番にしていました。『いい指導者に巡り会えないと、自分の才能は開花できない』と。  いい指導者、いい上司、いい先生に出会って教育を受けることで感化される。それで、自分の殻を破って潜んでいた才能が開花して伸びていく。自分に当てはめて考えると、プロ2年目から指導を受けた広岡達朗監督がそうだったのかなと思います」

毎年のキャンプでアップデートされていく

 石毛をはじめ、広岡監督の指導を受けた選手たちがチームの中心となり、長らく黄金期を築いた。先発投手陣には、他のチームにいけばエースになれるようなピッチャーがひしめき、クリーンナップには勝負強さと一発のあるバッターが並び、脇を固めるバッターたちも技術と戦術眼に優れていた。  特筆すべきは、隙の無さ。プロ野球史に強いチームは数あれど、走攻守すべての面であれほど隙の無いチームはないのではないか。 「確かに強かったと思います。広岡監督が指揮を執った1982年から85年までの4年間では、スキルアップのために組まれたメニューを徹底的にやらされました。キャンプのミーティングでは、必勝法や失敗法なるものが書かれたテキストが配られ、野球脳を鍛えられました。  第1条には『選手は常にベストコンディションを保て』と書いてあったと思いますが、そういった条文を皆の前に出て説明させられるようなこともありました。ちゃんと理解しているのかを確かめていたんでしょうね。『書いてある通りです』なんて言うと、『ばかやろう』と怒られるのですが(笑)。でも、そうやって言わされることで、『コンディションはどうやって整えるんだ?』と自問自答するきっかけになるんです。コンディションを整えるためには、練習や睡眠、食事、治療などが大事なんだなと。実生活に自然食を取り入れてみたり、いろいろ試すようにもなるわけです。  そういったことを毎年キャンプのミーティングで指導され、我々は必死にメモをとっていました。2年、3年と経つにつれて頭にインプットされ、メモを見なくても言えるようになりましたし、実践できるようになりました」
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「こだわりの積み重ね」が強さの秘訣
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千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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