朝3時半に起床…ストイックな毎日を過ごす

きょうだいで撮った1枚
――初めて仕事でトラックに乗った時はいかがでしたか?
ありさ:最初の1ヶ月くらいは、父が隣に乗って見てくれていました。弟が乗ってくれる時もありました。弟はまだトラックの免許を持っていなかったのですが、隣にいてくれるだけでも安心できました。家族が協力してくれたおかげで、少しずつ自信を持って運転できるようになりました。
――現在はどのようなお仕事を担当されていますか?
ありさ:父の会社では、鉄骨や鉄筋などの鋼材を扱っています。大阪を拠点にして、関西を中心に運送しています。運転だけではなく、積み込みや荷下ろしも自分で行います。決まった場所に行く仕事ではなく、毎回違う現場や工場、企業へ運ぶことが多く、いつも新鮮な気持ちで仕事に取り組めて楽しいですね。「久しぶりやな」と声をかけてもらえる方もいますし、初めてお会いする方も多いです。人との出会いがあることも、この仕事の魅力だと思います。
――ありささんのような若い女性がトラックから降りてくると、驚かれることも多いのでは?
ありさ:けっこう驚かれます。「こんな重い物をよう持てるなぁ」と言われることもあって、それがすごく嬉しいです。そう言っていただけると、「もっと頑張ろう」と思えますし、その日のトレーニングもめちゃめちゃ頑張れます。あと、女性だからなのか、荷物を運ぶ時に手伝ってくださる方も多いですね。弟ともその話をしたことがあるのですが、「やっぱり俺より手伝ってもらえてるんやな」と言われました(笑)。
――一日の流れを教えてください。
ありさ:仕事の日は朝3時半から4時頃に起きて会社へ向かいます。積み込みをしたら現場へ行き、荷下ろしや宵積み(よいづみ)をして帰社します。その後はジムへ行き、トレーニングが終わったら必ずサウナに入ります。帰宅後は動画編集やSNSの投稿をして、20時には寝るようにしています。体が資本なので、睡眠はほんまに大切にしています。7~8時間は寝るように心がけていますね。
――仕事で大変だと感じることはありますか?
ありさ:一番大変だと感じるのは、やっぱり力仕事です。重たい荷物を動かしたり、荷締めをしたり、雨の日に重たいシートをかける作業は、最初はほんまに大変でした。でも、その経験があったからこそ「もっと体力をつけたい」と思うようになりましたし、ジムに通うきっかけにもなりました。今ではできることも少しずつ増えてきて、自分の成長を実感しています。
あとは、トイレですね。行きたくても、まずトラックを停められる場所が少ないんです。コンビニでも敷地が狭いと停められませんし、ドライバーにとっては大きな問題だと思います。
――何か対策はしていますか?
ありさ:関西であれば、「ここならトラックを停められるな」という場所はある程度把握できるようになりました。ただ、どうしても停める場所がないエリアもあるので、その時は水分を控えることもあります。
――運転中に失敗した経験や大変な出来事はありますか?
ありさ:狭い道に入り込んでしまって、なかなか抜け出せずに渋滞を作ってしまったことがあります。高さ制限のあるトンネルの手前まで行ってしまったんですが、通れなくて、そこでUターンしなければならなくなりました。カーナビでは通れる表示だったんですが、トラックでは無理で……。道も狭くてUターンするスペースがなく、ほんまに泣きそうでした。20分くらいかかったと思います。
――後ろの車の方々も待っている状況ですよね。
ありさ:そうなんです。でも、その時に後ろの車の方々が少しずつバックしてスペースを作ってくださったり、車から降りて誘導してくださったりしました。「行けるか?ほんまに行けるか?」って心配してくださって。申し訳ない気持ちもありましたが、本当に優しい方ばかりで、すごくありがたかったです。
あと、タイヤがバーストした時も大変でした。3車線の高速道路で、一番右の車線を走っていた時に右前のタイヤが突然バーンと破裂したんです。その瞬間からハンドルがグラグラして、車体があっちへ行ったりこっちへ行ったりして、ほんまに怖かったです。本来なら左へ寄らなければいけないのに、一番右の車線で止まってしまった状態だったので、いつ追突されてもおかしくない状況でした。警察を呼んで指示に従いながら、なんとか安全な場所へ移動しました。今では運転にも慣れましたが、最初は乗るたびに緊張していました。
――長距離運転で眠気対策はしていますか?
ありさ:一番大事なのは、しっかり睡眠をとることだと思っています。眠くなりそうな時は無理せず休憩しますし、辛いガムを持ち歩いたり、窓を開けて風を浴びたりします。ほっぺたをめちゃめちゃ叩くこともあります(笑)。でも、安全第一なので絶対に無理はしません。