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「10ヶ月連続で売上増」西友の快進撃が止まらないワケ。親会社との化学反応で発揮された“底力”

購買意欲を高める仕掛けが盛りだくさん

集客プロモーションにおいても、値ごろ感を前面に押し出した施策を継続する構えを見せています。加えて2026年3月から首都圏の西友に音声付きデジタルサイネージ「インストアサイネージ」を順次導入し始めました。 従来はチラシや店内のPOPで案内していた情報を、映像や音声を用いて効果的にアピールする構造です。売場に合わせた動画コンテンツの表示に加え、音声による店内一斉放送も可能になりました。 効果はてきめんで、「焼き芋の出来立てオンデマンド放映」を行った店舗では、未設置店と比較して売上が114%アップした実績まで確認されています。 小売店における購買行動は、店頭では来店後に購入を決める「非計画購買」が多いとされます。多くの小売企業がリテールメディアに注目するなか、トライアルは自社技術を武器にいち早く成果へ結びつけました。

西友の店舗基盤を活かす作戦

直接的な店舗集客とは別に、シナジー効果を最大化するもうひとつの取り組みが存在します。それが小型店「TRIAL GO」の出店強化です。「TRIAL GO」は2022年に九州でスタートした業態ですが、着実にエリアを拡大させてきました。 西友を買収後の2025年11月には、都内1号店となる「西荻窪駅北店」をオープンしています。ここで販売される弁当や総菜は、実は西友のバックヤードキッチンを活用して効率的に製造されているという仕掛けです。 看板商品の「ロースかつ重」を400円以下という手頃な価格で提供できるのも、この効率的な生産体制があってこそでしょう。小型店市場はイオンの「まいばすけっと」をはじめ、小売大手がこぞってしのぎを削る激戦ゾーンと呼べます。 西友のアセットをセントラルキッチンとして活用するトライアルの戦略は、今後の流通業界を占ううえで注目すべきものだと言えるでしょう。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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