更新日:2026年08月31日 17:34
スポーツ

「女性騎手に2kg減」はもう必要ないのか…小林美駒「女性騎手最速100勝」で問われる“菜七子ルール”の是非

女性限定の減量なしでも存在感を増す豪州の女性騎手

 一方、オーストラリアではこれとは違う形を取っている。見習騎手への減量はあるものの、それは男女共通で、女性だからという理由で追加される減量制度はない。  それでも近年、オーストラリアの主要州では見習騎手の7~8割を女性が占めており、女性騎手は存在感を強めている。  女性騎手への2kg減を続ける日本、制度を残しながら調整したフランス、そしてそもそも女性限定の減量がないオーストラリア。まさに三者三様だ。  当然、「海外がこうだから日本も」とコピペできるほど単純な話でもないだろう。それでも、制度が一定の成果を上げたのなら、次に考えたいのはその“次の形”だ。

支援と公平性を両立する「次の線引き」を考える時期に

 今の2kg減をそのまま残すのか。たとえば、経験や勝利数に応じて1kgへ縮めるのか。それとも、斤量とは別の形で騎乗機会を支えるのか。  これは「女性騎手を応援するか、しないか」という話ではなく、女性が騎乗機会を得やすい環境を守りながら、男性騎手との公平性をどう確保するのかという話だ。いま必要なのは、制度の是非を決めつけることではなく、新たな線引きを考えることではないだろうか。  小林美駒騎手が女性騎手最速で100勝に届いた2026年夏。この数字だけで制度の是非を決めるのは乱暴だ。それでも、“成功した後の菜七子ルール”を考え始めるきっかけとしては、これ以上ないタイミングなのかもしれない。 文/中川大河
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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