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「新学期なのに担任の先生がいない」全国の小中学校で進む“教員不足”の深刻な実態。現役教員は「トイレに行けないほど忙しい」と嘆き

「教員不足ではない」は調査データのマジック!?

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授業風景(提供写真)

 支障が出ているのに、「教員不足」ではないのはなぜか。前出の妹尾氏が説明する。 「休職中の数学の教員の代わりに体育の教員が数学の授業をしてたら、保護者はおかしいと思うでしょう。でも、やむを得ない場合には免許外教科担任制度があり、例外的に専門外でもよく、実際、全国で約1万件も行われている。また、補充されたのが非常勤の教員でも、文科省では『欠員』とはならない。だから、明らかに先生が足りなくても『教員不足ではない』と言えてしまうケースも出てくる。ただ、非常勤教員がやるのは原則、授業のみで担任はできない。保護者との連絡、教員の会議や部活の顧問などの校務もしません。授業の穴埋めはできても、常勤教員の負担は重くなってしまう」  実際に弊害も生じている。 「非常勤の先生は、割り切って仕事をするタイプも少なくなく、授業も最低限のことしかしない。生徒や保護者とのトラブルも多く、尻ぬぐいする我々の仕事がむしろ増えている。ウチの学校では、補充の先生を待つ段階はとうに過ぎ、毎日『どの先生の空き時間を回せるか』四苦八苦している。学校が本当に欲しているのは、フルタイムで担任を受け持てる教員免許を持った人。でも、そんな人材が何十人も待機しているわけない」(愛知県公立小・40代男性教員)  学校や教育委員会が「教員不足ではない」と強弁できてしまう理由は他にもある。 「自治体が配置予定の人数を、あらかじめ少なく見積もっておけば、おのずと『欠員』も少なくなる。一方、山口県や山梨県のように、独自に国の基準より多い予算を投じて少人数学級を維持すると、配置予定の教員が増えるので欠員が増えてしまう。つまり、教育改革に熱心な自治体ほど、欠員の数字が大きくなりやすいのです」(妹尾氏)  まさに数字のマジックだが、その背後には過酷な労働に苦しむ大勢の教員がいる。教員不足はいつまで続くのか。 ㈳ライフ&ワーク代表理事 妹尾昌俊氏 OCC教育テック大学院大学教授。学校マネジメントの第一人者として知られ、中央教育審議会、有識者会議など政府委員を歴任 <取材/山本和幸、取材・文/齊藤武宏>
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