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成宮寛貴「昔の僕にとって、俳優はまず“生きるための仕事”だった」語った“8年の空白”での心境の変化と目指す場所

全然まだまだ届いていない

エッジな人々――復帰後は挑戦的な役が続いています。難しい役を選ばれている意図はあるのでしょうか? 成宮:芸能界に復帰するにあたって、自分がアーティストとしてどう生きていくかを皆さんに見てもらえたらと思って、今の自分にすぐできる作品を選んじゃいけない、という使命感もありました。(※6)12年ぶりに舞台復帰をした時は、セリフ量も性別も超えた、舞台でしかできない世界に「自分は勝つんだ!」という気持ちで臨みました。今回は、40歳を過ぎた俳優が、(※7)やんちゃで不良な役をやる。なかなかないことだなと。いろんな角度から遊べる役だとも思いました。主演だと難しいけれど、とにかく毎日が楽しかったです。 ――40代になった今、俳優として年齢との向き合い方に変化はありますか? 成宮:あります、あります。僕は年齢があまり関係ないタイプかもとは思いつつ、10代20代のコたちと同じ役はできません。ビジュアルも含めて、今、自分にどんな役が合うのかなとか考えます。数字自体には、そこまで意識はないんです。30代半ばなのか40代前半なのかって、そこまで変わらない気がしますし。ただ今の自分のこの感じで何ができるんだろうか、ということは考えています。
エッジな人々

芸能界に復帰するにあたって、自分がどう生きていくかを見てもらえたらと思って

――初期の頃から、成宮さんはたびたび「かっこいいオヤジになりたい」と発言されていました。実際に大人世代になって、なれてきている実感は? 成宮:まったく追いついていないです。渋いな、かっこいいなという先輩がたくさんいるので、自分は全然達していないと感じます。 ――かっこいいオヤジ、大人で具体的にイメージされる先輩がいらっしゃるんですね。 成宮:いっぱいいますよ、いっぱい。もうお亡くなりになってしまった先輩も含めてね。芸能界を離れている間に、本当にたくさんの先輩俳優の方々が亡くなってしまいました。僕は、そうした素晴らしい俳優さんたちと同じ板の上でお芝居させていただいているほうだと思っています。俳優ってセリフを吐いてなんぼなんですけど、セリフを言わなくても、なにか語っているような感じってありますよね。それって男の究極の憧れです。いるだけで、というところに到達できるような、俳優という仕事をするからには、そこを目指したいなと思っています。今は全然まだまだ(笑)。だからこそ、この40代という年をどう生きるか、何に気づくかを大切にしていきたいですね。そこに行くチケットを、もしかしたらもらえるかもしれないですから。 エッジな人々【Hiroki Narimiya】 1982年、東京都生まれ。’00年にデビュー。ドラマ『オレンジデイズ』、『相棒』シリーズ、映画『逆転裁判』などに出演。’16年に活動を休止。’25年、ドラマ『死ぬほど愛して』で8年ぶりに俳優復帰。『藁にもすがる獣たち』が復帰後初の映画出演となる (※1)『藁にもすがる獣たち』 大学生の主人公が拾った1億円入りのボストンバッグを巡り、成宮演じる不良警官や悪女ら“獣たち”の思惑が交錯するサスペンス。9月25日より全国公開中 (※2)青木マッチョ “筋肉芸人”としてブレイクし、「2025年ブレイク芸人ランキング」で1位に輝く。近年は俳優としても活動の幅を広げる (※3)宮本亞門 演出家。成宮は宮本演出の舞台『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』でデビュー。今年頭に復帰を果たした主演舞台『サド侯爵夫人』でも宮本と組んだ (※4)生きるため 母子家庭で育ち14歳の時には母親が他界。中学卒業後は高校に進学せず、引っ越しのアルバイトなどをして6歳下の弟を大学まで卒業させた (※5)復帰作のドラマ ’25年3月、配信ドラマ『死ぬほど愛して』に主演し、俳優活動を再開。同作はABEMAオリジナルドラマ史上最高の総視聴数1500万回を記録 (※6)12年ぶりに舞台復帰 全3幕からなる三島由紀夫の戯曲『サド侯爵夫人』のこと。男性キャスト6人が女性役を演じる挑戦的な作品のタイトルロールを務めた (※7)やんちゃで不良な役 撮影時、実は腰を痛めていた成宮。コルセットをして治療しながら大立ち回りのアクションにも挑み、「これ、もうジャッキー・チェンじゃん」と思いながらワンカットで撮ったという 取材・文/望月ふみ 撮影/唐木貴央 ヘアメイク/INOMATA(&’s management) スタイリング/杉長知美 衣装協力/VERYTAGE(Sakas PR)、MARIHA、©曽根圭介/講談社 ©2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会 撮影協力/バックグラウンズファクトリー
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ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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