ライフ

“あおり運転”の車が、家までついてきた。「まさかこの人が…」加害者の残念な末路/あおり運転で最も多い被害は何なのか調べてみた

②高速道路で続く危険な挑発…気持ちが救われた瞬間

あおり運転

※画像は生成AIによるイメージです

 友人と四国旅行へ出かけた小泉安奈さん(仮名・20代)。 「レンタカー会社の人に、『最近、“あおり運転”が多いので気をつけてください』と言われたんですが、そのときは“他人事”でした」  高速道路を走りはじめてまもなく、助手席の友人が……。 「後ろの車、なんか変じゃない?」  ミラーを見ると、黒いベンツが近づいてきていた。ベンツは車間を詰めたり離したり、昼間なのにハイビームを点灯させたという。 「怖くて、どこかに逃げたいと思いましたが、最寄りのパーキングまでは60キロほどありました」
あおり運転

※画像は生成AIによるイメージです

 やがてベンツは、小泉さんの車を追い抜いて前に割り込み、急ブレーキを何度も踏んだ。 「警察に連絡するかどうかを話しながら、とにかく事故を起こさないように必死でした」  そのとき、背後からサイレンの音が鳴り響いた。小泉さんが振り返ると、「黒のベンツ、後ろについてきてください」と警告していたのだ。  警察はすぐに車を止め、事情聴取をはじめたそうだ。
あおり運転

※画像は生成AIによるイメージです

「助けてもらえてホッとしました。偶然にも覆面パトカーが後ろにいたのは、奇跡みたいでした」  その後、小泉さんたちは無事に旅行を楽しむことができた。 「ドライブレコーダーの映像も渡したんです。あの一件で、“いつでも証拠を残せる準備が大事”だと実感しました」
あおり運転

※画像は生成AIによるイメージです

<取材・文/chimi86> *  *  *

■被害の8割は、後ろからの著しい接近

あおり運転

※画像は生成AIによるイメージです

リードで紹介した警察庁のアンケートでは、被害にあった939人に、どんなあおり運転を受けたのかも聞いています。いちばん多いのは「後方からの著しい接近」で81.1%。ほかにも「クラクションやハイビーム」が20.4%、「割り込み後の急ブレーキ」が14.9%、「つきまとい」が9.8%と、2人が受けた被害はどれもこの調査の項目に並んでいます。 川島さんが受けたのは、猛スピードで詰めてくる接近と、何度も点滅するハイビーム、そして自宅の近くまでのつきまといです。小泉さんの場合は、車間を詰めたり離したりする接近に、昼間のハイビーム、割り込んでからの急ブレーキが重なっています。2人とも、1種類ではなく、いくつもの被害をまとめて受けていたことになります。 あおられた場所は約77%が一般道路、約23%が高速道路でした。県道と高速道路という2人の話は、ちょうどその両方にあたります。

■国がすすめるのは「車から出ない」

警察庁は、あおり運転を受けたら、サービスエリアやパーキングエリアなど安全な場所に避難し、車の外に出ないまま110番通報するよう呼びかけています。政府広報オンラインでは、同乗者がいれば同乗者が通報すること、ドライブレコーダーで相手の行為を記録しておくことも挙げられています。助手席の友人と通報について相談しながら運転に集中し、あとで映像を警察に渡した小泉さんたちの動きは、この手順とよく重なります。 ただ、小泉さんたちの場合は、逃げ込もうにも最寄りのパーキングまで60キロほどありました。国土交通省は、高速道路の休憩施設どうしが概ね25キロ以上離れている区間を「空白区間」と呼び、2022年の発表時点で全国に約100区間あるとしています。25キロでも「空白」と呼ばれるのですから、60キロ先まで逃げ場がない心細さは相当なものです。 あれほどしつこく後ろをついてきた男性が、なぜ最後は路地の奥でブロック塀に突っ込んだのか。アンケートの数字をいくら眺めても、その理由までは見えてきません。川島さんが「まさか」と思った穏やかそうな見た目と、あの夜の運転との間に何があったのかは、本人にしかわからないことです。 次にバックミラーに強い光が映ったら、自分ならまずどこへ逃げ込むか。帰り道にある駐車場や、よく使う高速道路のパーキングの場所を一度思い浮かべておくだけでも、手のひらの汗は少し減りそうです。
あおり運転

※画像は生成AIによるイメージです

<再構成/日刊SPA!編集部>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
1
2
SPA!編集部が「人生後半を賢く楽しく生きる」をテーマに厳選した記事をメルマガ会員限定で毎週金曜日にメールでお届けします。仕事・お金・性・人間関係…人生を豊かにする秘訣が見つかります。無料・10秒で完了です。
無料でメルマガ登録する⇒⇒
※登録後、メール認証が必要です。受信した認証メールをクリックして、登録を完了させてください。
※認証メールが届かない場合、迷惑メールに入っているか、メールアドレスが間違っている可能性があります。再度ご登録ください。
【関連キーワードから記事を探す】