雑学

洋物パロディAV「床ジョーズ」はいかに生まれたか? 【メーカー担当者インタビュー】

 “洋物パロディAV”を観たことがあるだろうか? 洋物パロディAVとは、主にアメリカのメーカーが、『スパイダーマン』などの人気映画やドラマをパロディAVにした作品を、日本のメーカーが買い付け、邦題を付けて流通させているものだ。邦題は、『オッパイダーマン』、『ハメンジャーズ』、『床ジョーズ』、『セックス・アンタ・ト・シテェ』など、どれも笑って本来の目的どころではなくなってしまいそうなタイトルばかりである。

 いったい誰が、どんなノリでこのタイトルを考え、世に送り出しているのだろうか? 日本で月1本のペースで洋物パロディAVレーベル『BOOB CITY』をリリースしているメーカー・コンマビジョンを直撃。同レーベル制作責任者で取締役の冨岡氏に話を伺った。

BOOB CITY

洋物パロディAVがズラリ

――まずは簡単に会社の説明をお願いします。

「弊社は2002年、アメリカの『プレイボーイ』の日本国内でのパッケージ販売権ほか、いくつかの海外権利を取得してスタートしました。現在では、『平成ロマンポルノ』など、洋物以外の作品や一般向け作品も扱っています。『BOOB CITY』は、2006年に『フェラキュラ』という、パロディAVと分かりにくい、どうも中途半端なタイトルでスタートしました」

――近年のタイトルと比べるとキレがないですね。

「先に権利だけ買ってしまっていて、どう出そうかとまだ手探りだったので。13作目の『ヌキータ』あたりから、今のノリになってきています」

――タイトルはどの様に付けているのでしょうか?

「先に作品だけ買い付けてしまっていて、後から考えるパターンもありますが、話題作のパロ邦題を先に決めてしまってから、海外のパロディAVを探すパターンも多いです。作品は、ネットやアメリカの業界紙をチェックして探します。アメリカではパロディAVも豊富なので、メジャー映画のパロディはほとんどありますよ」

――『オマター』など大胆なタイトルも多いですね。

「実はこれ、『アバター』のパロディ作品ではないんです。どうしてもパロディらしき作品が見つけられず。発売日の関係で、全身を青くペイントしている出演者が出てるビデオがあったので、日本では『オマター』として発売しました。日本国内での元映画のDVD発売タイミングに合わせて発売日を決めているので、こういう場合もあります」

――タイトルは、お一人で決めているのですか?

「タイトルは4人で決めます。社長、営業、外部ライター、そして私です。人気作品と邦題案を持ち寄って会議をします。他の作品もあるので、パロディAVのタイトルだけに時間をかけるわけにはいかないのですが、やはり盛り上がります」

――冨岡さん自身はどの様にタイトルを考えますか?

「タイトルは、仕事をしているときや、ラジオ聞いているときに、天から降ってくる系です。『SEX AND THE CITY』をもじって『セックス・アンタ・ト・シテェ』などはまさにそのタイプです。社長は一文字ずつ変えてバリエーションを出していく方法で、営業はショップの店長さんに相談しながら、ライターさんは他の作品などを参考にといった感じで、各自のやり方があるようです」

――タイトル付けで難しい点、工夫している点はありますか?

「隠語、エロい単語ってある程度決まってくるんですよね。“背徳の”を付けたら成人映画っぽくなるとか。常に新しい切り口を常に考えています。あと、まんまエロすぎるのは避けたいですね。販売店や宣伝媒体などもあまりに直球だと扱いに困ることがあるようでして」

――ネットでもたびたび話題になっていますが、ご覧になったことはありますか?

「最近見るようになりました。社内では評判悪かったけどネットで凄い評価されている作品などもありましたし参考になります。『セックス・アンタ・ト・シテェ』とか(笑)。話題にしてくれてるのは嬉しいので、もっと盛り上げてもらいたいです。今後はそこを、どうセールスにむすびつけるかが課題ですね」

「あと、販売店の方からの声もかなり勉強になります。『カタークナイト ライジング』は元々『ダッテヤラナイト イジリング』というタイトルだったのですが、販売店の方からの評判があまりに悪くて変えました。『アーンイヤーンマン』なども、販売店の店長さんからの意見です」

⇒【つづき】洋物パロディAV傑作選【メーカー担当者セレクト】
http://nikkan-spa.jp/383111

<取材協力:コンマビジョン(http://www.comma.jp/)>
<取材・文・撮影/林健太>




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