ガンホー森下社長「パズドラにはお金を払ってくれなくてもいい」
ダウンロード数が1700万件を突破し、スマホ保有者の3人に1人が遊ぶゲームとなった『パズル&ドラゴンズ』。開発したガンホー・オンライン・エンターテイメントは一時、時価総額で任天堂を抜くなどの大躍進を遂げている。
その社長、森下一喜は本人曰く「学業は落ちこぼれ」だったとのことで、高校卒業後、お笑い芸人を目指すも、コンビを組んでいた相方が辞めて断念。その後、肉体労働などを経てソフトウェア開発の仕事に携わるようになったというユニークな経歴の持ち主。数社を経て、ガンホー・オンライン・エンターテインメントを起こし、2005年に上場した頃には現場を離れて経営に専念していた。
「組織が大きくなるとお役所的な体質になってしまうんですね。ゲーム開発にしても『予算がこれぐらいで、こうやればリスクがないからやらせて』といった具合。何ですか、『リスクがないから』って。当然、ヒット作が全然出なくなった」(森下氏)
これでは会社を作った意味がない、と森下氏は開発現場に戻ることを決意。「3年間は赤字を出すからよろしく」と宣言したが、結果的に2年で黒字を達成した。
ゲームとしての楽しさにこだわった『パズドラ』は、無課金で最後まで遊べるように作ってあり、「正直なところ、無料で遊んでもらっていても、全然問題ないと思っている」とのこと。そのほかにも、「私が納得するまで作り直す」と開発スケジュールがズレることを厭わない、経営者としては型破りな発想が、ガンホーの再躍進を支えているようだ。
※「週刊SPA!」8/20発売号の「エッジな人々」では、森下氏の既存の経営者では考えられない思想哲学が大いに語られている。
<本誌構成/江沢 洋 撮影/尾藤能暢>
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