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学校給食を放射能測定する【埼玉県川口市の場合】

【給食の放射能測定】
子供たちの内部被曝を心配する母親たちの声を受けて、学校給食の放射能測定を独自に行う自治体が続出している。測定器の性能や測定方法、対象となる食材、検出限界値などは自治体によってそれぞれ異なる。さらに、長野県松本市や茨城県常総市のように、国の暫定基準値500Bq/kgよりも低い独自の基準値を設ける自治体も現れた。

◆国の「暫定基準値」以下では安心していられない!

給食

川口市の南平学校給食センター。市内にはここを含めて3か所の給食センターがあり、副食(パンやご飯、牛乳以外のおかず類)を作って中学校や小学校に届けている。食材の仕入れ先は全市共通

11月2日から学校給食の放射能測定を始めたばかりの、埼玉県川口市・南平学校給食センター。入り口近くにつくられた小さな「放射能測定室」には、ノートパソコンと円柱形の測定器が並んでいた。

「給食の放射能測定のため、人員を2人増員し、ベラルーシ製の測定器(約130万円)を3台入れました。保護者の不安を少しでも解消したい」と、川口市教育委員会の国島善夫給食係長は説明する。

「高い数値が出た場合、子供たちの口に入る前に対応しなければならない。そのため、1週間の献立を見て、できるだけ前日までに主要食材の検査をしています」

放射能測定器

ベラルーシのアトムテックス社製の測定器で測定する川口市の職員。一見軽そうに見える機械だが、放射線を遮断するため鉛が使われており、125kgと非常に重たい

測り方を実際に見せてもらった。まず、給食のおかずに使うチンゲン菜を細かく刻み、専用の容器に入れて重さを量る。分厚い鉛で覆われた測定器の中へ容器を入れて測定開始。そして待つこと約30分、結果が出た。ヨウ素131とセシウム137はゼロ、セシウム134は「6.83Bq/kg以下、誤差は100%以上」。

「検出限界が20Bq/kgなので、それ以下だと正確な数値がわからないんです」(国島氏)

それでも、国の暫定基準値500Bq/kgよりはずっと低い。このサンプリング検査によって、汚染度の高い食材をハネるのには効果があるだろう。しかし、何Bq/kg以上で使用を中止するのかと聞くと「まだ決まっていない」という。これから運用しつつ対応策を決めていくとのことだ。

⇒東大・早野龍五教授が考える「学校給食による内部被曝」 に続く
http://nikkan-spa.jp/95220

取材・文/北村土龍 撮影/田中裕司




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