世界文化遺産から読み解く世界史【第45回:ロシア革命とロシア帝国の崩壊】

モスクワ・赤の広場(縮小)

モスクワ・赤の広場


ロシア革命とは何だったのか


 フランス革命の約130年後に、もう一つの革命が、ロシアを舞台にして行われました。この1917年に起こった革命(ロシア革命)は、20世紀の歴史を語る上で、非常に重要な出来事となりました。

 それには前段がありました。日露戦争の戦況が不利になる中、1905年1月、当時、ロシア帝国の首都だったペテルブルクで、平和を求めるデモ隊に軍が発砲し2000名を超える死傷者を出しました。血の日曜日事件と呼ばれます。これをきっかけに、労働者階級の革命組織、ソヴィエトが結成されました。

 日露戦争に敗れると、ロシアは戦費の負担に苦しみ、ロマノフ王朝の体制を変えなくてはならないという動きが加速します。

 その後、皇帝ニコライ2世が第一次世界大戦に参戦し、劣勢に立たされると、1917年3月、首都ペトログラード(開戦後ペテルブルクから改称)で発生したデモをきっかけに、ソヴィエトが首都を占拠し、ニコライ2世は退位、ロシア帝国は崩壊します。

 その後、臨時政府がつくられますが、スイスから帰国した革命指導者レーニンが、11月に武装蜂起し、政府を倒して、ソヴィエトの権力を握りました。ここに社会主義を目指す政権が誕生したのです。そして1918年には、首都はペテログラードからモスクワに移されました。

(出典/田中英道著『世界文化遺産から読み解く世界史』育鵬社)

【田中英道(たなか・ひでみち)】
東北大学名誉教授。日本国史学会代表。
著書に新刊『日本国史――世界最古の国の新しい物語』のほか『日本の歴史 本当は何がすごいのか』『[増補]日本の文化 本当は何がすごいのか』『[増補]世界史の中の日本 本当は何がすごいのか』『日本史5つの法則』『日本の戦争 何が真実なのか』『聖徳太子 本当は何がすごいのか』『日本文化のすごさがわかる日本の美仏50選』『葛飾北斎 本当は何がすごいのか』など多数。

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