俺の夜
【担当記者:テキサス】
「昼前ぐらいの時間になると、営業マンとかが『お酒は飲めない』と言いつつも、たまに遊びにきたりもします」(同店キャバ嬢)
本連載でも取り上げたことはあるが、昼キャバも増える昨今、キャバクラ業界24時間態勢で遊べるのである。
ちなみに、同店の料金は60分5000円~。決して安くはない。当然、指名や同伴にも料金が発生し、営業時間が朝であること以外は普通のキャバクラと変わらない。
横に座るココちゃんは、以前は夜のキャバクラで働いていたとか。
「マンツーでつく夜のキャバクラと違って、朝はお客さんも女のコもギラギラした感じはないから、みんなで楽しむって感じかな。カラオケをする人も多いですし」
確かに周りを見回すと、1対1で口説いている客はいない。キャバ嬢と歌って飲み、純粋にその場を楽しむのが朝キャバ流のようだ。
さらに、朝キャバの特徴は働いている女性が健康的ということ。多くのキャバ嬢が夜23時に寝て、朝5時に起きて出勤するという規則正しい生活を送っている。中には、朝キャバという営業時間帯だからこそ働いているというキャバ嬢もいて、夜では出会えない種類の女のコが在籍している。
朝キャバの魅力はアフターにあり!
それにしても、若いキャバ嬢の姿が目につくのは気のせいか。
店長に聞いてみたところ「在籍しているコの平均年齢は23歳。学校に行きながら働く、女子大生が多いですね」とのこと。
周辺の夜の飲食店関係者が多いせいか、昼前になると少し客がまばらになる。営業時間は16時までだが、昼前に閉めることも多い。
しかし、ここから朝キャバのお楽しみが待っている。
「店が終わったら、一緒にアフターに行くことが多いですね。ランチに行って、カラオケに行くのが定番。ギラギラした感じのお客さんは少ないから、アフターを受けるコが多いです」(ココちゃん)
夜の同伴と違い、吉祥寺のオシャレデートが楽しめるはず。酒臭い息を撒き散らし、昼間の吉祥寺を歩くのも悪くないと思った、テキサスだった。
【Morning Super Pyron】
各線「吉祥寺」駅から徒歩5分。平均23歳のキャバ嬢が30人
在籍。写真は左から同店に在籍する瞳ちゃん(22歳)、ココ
ちゃん(21歳)、紫音ちゃん(ひみつ)。
料:60分5000円~、税5%、サービス10%
電:0422-23-4740
営:日の出~16時
撮影/秀香
朝まで飲んでも飲み足りない!
そんな夜の終着駅、朝キャバの魅力
【担当記者:テキサス】
泥酔後、馴染みの女性のひざ枕。テキサスをあやすかのように、女性が子守唄のつもりか河島英五の名曲『酒と泪と男と女』を口ずさむ。
「♪飲んで~飲んで~飲まれて飲んで~(中略)やがて男は静かに眠るのでしょう」
今にも閉じてしまいそうな目をこすり、閉店とともにキャバ嬢に別れを告げる。宵越しの女性は持たない罪な男、テキサスです。
外に出ると、もう次の一日が始まろうとしている。あまりにも健康的な朝の光が酔いを醒ます。
このまま帰るのも物寂しい……。そんな夜というか、朝に見つけたギラギラと輝くあの看板は何?
「朝キャバ営業中! モーニングスーパーパイロン」
同伴は始発出勤! 朝キャバ嬢は健康的
まさかこんな時間にキャバクラが……。
風営法の改正ですっかりキャバクラの深夜営業ができなくなった今、ホストや水商売関係者を相手に朝から営業するキャバクラがあることは知っていた。だが、ここは六本木や歌舞伎町ではなく、吉祥寺。井の頭公園をはじめ、若者や家族連れが集まる洒落た街だ。
朝の光に酔いは醒め、目の前の看板に眠気も吹っ飛んだ。扉を開けると、そこには確かにキャバクラの光景が広がっていた。
「いらっしゃいませ~!」
現在の時刻、午前7時。”俺の夜”は終わらない。
だが、いったいこんな時間に、どんな客がいるというのか。周りを見渡すと、テキサスだけでなく、ワイワイと盛り上がっている。日の出から営業しているというが、この街にそんな需要があるの?
「お客さんは周辺の飲食店の人が多いかも。飲み足りなくて、流れてくるお客さんもいますよ」
席についてくれたココちゃん(21歳)がそう説明してくれた。確かに六本木や歌舞伎町ほどではないが、吉祥寺にもキャバクラは点在している。そのほか、居酒屋などの飲食店のスタッフ、そして周辺で飲んでいた人が最後に飲み流れてくるというわけだ。
朝キャバという時間帯上、泥酔したお客さんが来ることもしばしば。
「ボトル入れていい?」と聞かれても、もはや判断能力ナシ!?
撮影/秀香
【担当記者:スギナミ】
熱気冷めやらぬ店内で、しばらくワッショイワッショイと盛り上がっていると、「ねえ見て見て、スギナミさぁん。この水着。昨日買ったのぉ、エッチでしょ(笑)」と身を寄せてアピールしてくるのは、くびれボディが艶かしい平山ゆきなちゃん。
「最初はちょっぴり恥ずかしかったけど、マヒしちゃって(笑)。買う水着もどんどん露出度が増えて、そのうち貝殻にしちゃうかも」
なんてカゲキ発言。気づけば、隣のI氏は赤ら顔で得意の下ネタ四十八手を連発し舌好調のご様子。
「お酒が入ると気持ちがおっきくなって、何でもよくなっちゃう。下ネタ? 大好きですよ。何をされたら気持ちいいとか(笑)」(篠塚ゆみちゃん)
やっぱり水着ギャルは、笑顔でキャピキャピ、あけっぴろげなトークが最高に似合う。「凛とした水着美女」なんてのは、巨匠N氏のグラビア写真だけで十分なのだ。
バカ話で笑い、女のコたちの肌の匂いと肩越しに感じる柔らかさを十二分に満喫。都会で過ごした一足早い夏休みの時間はあっという間に過ぎ去り、店を後にすることに。ふと空を見上げると、繁華街のネオンサインが、まるで夏の終わりの花火のように見えた。
「この水着カワイイね」なんて言いつつ、さりげなく肩ひもに手を伸ばすスギナミ。
同行したI氏は指を角に見立てた”モーモーさんプレイ”で女のコ目がけて猛進……恥ずかしい男である
水着パブ 「テイクオフ」
住:東京都文京区湯島3-41-12ウエノイレブンビル9F
電:03-5688-9600
営:20時~ラスト
料:6000円~(新規に限り5000円)
●「今後は床を砂浜にしたり、海っぽい内装に力を入れていきます」(店長)
http://www.takeoff0728.com/index.html
協力/井口 裕 撮影/石川真魚