俺の夜
出張で人生初、名古屋の地に降り立ったブルボン。愛知の夜をどえりゃあ満喫できるお店を見つけちゃいました。
最初に向かったのは鶴舞にある「Secret Chamber」というコンカフェ。普段は日本紅茶協会も認定する「紅茶がおいしい店」だが、時折、お酒好きメイドが現れてバーテンダー顔負けのカクテルを振る舞うとか。早速、店に入ると、甲冑と執事さんがお出迎え。
「コンセプトは19世紀イギリスのマナーハウス。衣装もクラシカルなロングスカートを採用し、内装もイチから造り直して当時に近い雰囲気が出せるように工夫しました」
そう語るのは執事兼オーナーの濱口さん。そして店のお酒を管理する噂のNoaさんが現れた。
「以前は酒屋で働いていたほどお酒が好きで……。私がお給仕するときだけはオリジナルカクテルを出してるんです。仕入れのために日本各地のイベントに赴くこともあります」 そう言って出してくれたのは炭酸入りラベンダージン。すっきりとしたおいしさで、いくら飲んでも飽きない! 美酒と名古屋美人に酔いしれながらイギリス気分が味わえるとは……。コンカフェ界の産業革命、ここに極まれり。
住:愛知県名古屋市中区千代田5-5-1 ミマツビル1F
営:平日14~22時、土日祝12時~22時
休:水曜
電:052-262-7565(@secretchambertw)
1時間1オーダー、テーブルチャージ500円
ラッパー・呂布カルマの血と骨の源はここにある
ほろ酔い気分でシメを求めて向かったのは、栄にある焼き鳥屋「なかひこ」。実は昼間、名古屋を代表するラッパー・呂布カルマさんを取材。別れ際、呂布さんが「名古屋コーチンがめちゃくちゃ旨い店があるんですよ」とススメてくれた店なのだ。入ると店長・岩田さんが真剣な表情で串を焼いている。ためらいつつ声をかけると、笑顔で応えてくれた。
「スタジオが近いのもあって、呂布君やその仲間がよく来るんだ。今の彼の血と骨は俺の焼き鳥でできてるよ(笑)」さっそく名物とりみそ串をほおばる。絶妙な焼き加減と甘じょっぱさに「これが名古屋コーチンの旨さか!」と驚くと……。
「いや、これは普通の鳥だよ(笑)。俺はそこらへんの食材でも、焼き加減で極限までおいしくするのが本当のプロだと思ってるんだ。名古屋コーチンも出してるけど、ブランド鳥で旨い焼き鳥を出すのは当たり前だからさ」
マジか。じゃあ、この人が焼いた名古屋コーチンってどうなるんだ? と思い、呂布さんもオススメの「名古屋コーチンもも串」を注文。
……結論、最高。ぷりっぷり。焼き鳥ってこんなにジューシーなものだったっけ? あぁ、旨すぎて酒が進む。今まで名古屋を通過していた愚かな自分を呪い殺したい……。翌日、熱田神宮にお参りしつつ、生まれ変わることを誓ったブルボンでした。
【なかひこ】
住:愛知県名古屋市中区栄5-6-33 能楽ビル1F
営:18~0時、日のみ18時~22時
休:水曜
電:052-265-6793(@nagoyaNAKAHIKO)
とりみそ串180円 名古屋コーチンもも串300円
撮影/水野谷維城
AKB48劇場や秋葉原ディアステージをはじめ、街の小さな劇場から人気アイドルグループが生まれるケースは多い。その最新版になるかもしれないのが、新宿・歌舞伎町に誕生したアイドル劇場「かかかぶぶぶききき!!!シアター」だ。
この育成型ライブシアターは昨年10月に総工費2億円をかけてオープン。アイドルグループのライブを見つつ、お酒まで楽しめるという。
“ザ・夜の街”から、どんなアイドルが羽ばたこうとしているのか。早速、行ってみた。
総工費2億円も納得の圧倒的な迫力のライブ
向かった先は新宿区役所の隣のビル。4階に上がり看板が掲げられたドアをくぐると、そこはまさに劇場だった。
黒ベースの客席シートと防音壁が並び、T字に伸びたステージの奥には長さ5mほどの巨大LEDビジョン。あまりの本格的な雰囲気に、場末のショーパブをイメージして来ると面食らいそうだ。この劇場で連日連夜ライブを披露しているのが、店と同名のアイドルグループ「かかかぶぶぶききき!!!(以下、『かかか』)」のメンバーだ。“歌舞伎町から、世界へ”をコンセプトに、昨年行われたオーディションではなんと約1000人が応募。そこから18人が選ばれたという。
「最初のオーディションでは『歌舞伎町なのにアイドル?』って半信半疑でしたけど、実際にシアターを見たら、『え、ちゃんとしてる!』って気合を入れ直しました(笑)」
そう話すのは、メンバーのRUIちゃん。モデルとして活動していたが、今はその退路を断って“かかか”に全力投球している。ほかにもプロ野球チームの元チアダンサーという異色の経歴を持つASAKIちゃんも、「コロナ禍でパフォーマンスする場が減ってしまって」と、新たな挑戦を決意して加入したとか。
元チアダンサーやモデルがアイドルへと大変身!
そんな彼女たちのステージは、近未来の歌舞伎町を舞台にしたサイバーパンクなオープニング映像からスタート。音響効果が抜群なので、凄まじい臨場感だ。メンバーが登場すると、今度はキレ味抜群のダンスに目が離せなくなる。映像×音響×パフォーマンスに圧倒され、気づけばサイリウムを振りまくっていた。
公演終わりにはメンバーが客席を回る「歌舞伎タッチ」、さらに推しメンにシャンパン(1万円~)を注文すれば、自分だけに向けたソロパフォーマンスをしてもらえる「MVK」というファンサービスタイムも堪能できる。
「このMVKをネット注文して“遠隔推し活”という楽しみ方もできるんです。全国やアジア圏からも注文が入ったりします」(同店ディレクター)
早くも世界から目を付けられ始めている彼女たち。歌舞伎町から羽ばたく前に、しっかり堪能したいスパムでした。
【かかかぶぶぶききき!!!シアター】
住:東京都新宿区歌舞伎町1-4-12 新宿ミヤタビル4F
営:17~24時
休:日曜
電:03-6205-9933
料:かかか!!!開店プラン3500円/60分(KABUKIおひねり10枚込み)
詳細はツイッター(@kkk_bbb_kkk)をチェック
撮影/菊竹 規
数か月前、久しぶりに訪れた歯科医院でショックな出来事があった。虫歯を放置していた結果、30代にもかかわらず、部分入れ歯になってしまったのだ……。だって歯の治療は怖いし、通うのが面倒なんだもん。自業自得ではあるが、僕の心と歯茎には、ぽっかりと穴が開いてしまった。ポリデントを使って洗浄するたびに切なくなる。
会話を大事にして苦手克服のきっかけに
その後は定期的な検診をすすめられたものの、日中は仕事があるので予約はたいてい早朝。なかなかモチベーションが上がらない。そんな僕に朗報。秋葉原に深夜23時まで診療している“萌え歯医者”が開院したというニュースが飛び込んできたのだ。
7月1日、大通り沿いに誕生した「アキバ歯科」。院内に足を踏み入れると、待合室にはテーブル席がズラリ。行き来する女性スタッフたちはかわいらしいメイド服。さっそく店長……いや、院長の湯川譲治医師に話を聞いてみた。
「7年前から秋葉原や新宿のコンカフェに通っていて。時間帯もコンカフェに合わせたんですよ。あとは、そこで働いているコが早起きしなくても来られるように14時からの診療にしました。僕はコミケのサークルを手伝うぐらい、全力でオタクですよ!」歯科診療の怖いイメージを変えていきたい
歯科衛生士や歯科助手などのスタッフたちもオタクのカルチャーに理解があり、現役のコスプレイヤーやアイドルとしても活動しているコが多いのだという。しかしながら、可能な治療内容は虫歯や歯周病、インプラント、ホワイトニングや矯正など、通常の歯科医院と変わらない。特筆すべきは「歯みがき練習」だ。推しのスタッフと歯列模型を使ってブラッシングの練習ができるのだとか。 そんなわけで、今回は猫宮かなさんにお願いしてみた。歯みがきのコツをレクチャーしてくれるのだが……。
歯みがき練習のきらきらセット3000円では当日一緒に撮影したチェキにお絵描きまでしてもらえる。そんなコンカフェ的なメニューについて、湯川医師が言う。
今までの歯科医院にはない“推す”楽しみがある。僕はスタッフのチェキをコンプリートすることを決意。通院のモチベーションが俄然湧いてきたのであった……!
【アキバ歯科】
住:東京都千代田区外神田4-4-3 小木曾ビル2F
営:14~18時、19~23時
休:火・水
電:03-5577-5776
料:歯みがき練習(ぴかぴかセット1500円、きらきらセット3000円)
※詳しい情報はTwitter(@akiba_shika)からチェック!