俺の夜
6月15日にオウム真理教の逃亡犯、高橋克也の逮捕を境に、蒲田は「梅ちゃん先生」の舞台から、オウム逃亡犯逮捕の街として一躍全国区になった。だが、蒲田は隣接する川崎と比べて影が薄いからなのか、どことなく捉えどころがない。ならばどんな街なのかを知るべく、高橋が過ごした蒲田の夜を訪ねてみた。
激旨のやきとん屋で蒲田住民と飲み明かす
蒲田駅西口には、蒲田の代名詞であるアーケード商店街が延びており、なんとも情緒ある下町の風情が漂う。そのアーケードの左側を並行して延びる路地、線路の高架下に膨大な数の小料理屋、バーなどの飲み屋が軒を連ねている。
バーボンロードと呼ばれる高架下の飲み屋街を歩いていると、ひときわ盛り上がっている店を発見。肉の焼ける匂いに釣られて入店したのが、こちらの豚番長だ。ぎっしりとお客さんが詰まった店内で、旨いやきとんをつまんでいると、はて?どこかで見たような気がしてならない。ふと振り向くと、お手製の高橋逮捕記念のポスターが! 高橋逮捕記念でビールをサービスした店だと気がついた。
「いやぁ~、その話は勘弁してくださいよ。でも、逮捕されて本当に嬉しかったんですよ。これで蒲田も平和になるって、お客さんもみんな思ってたの。だからサービスしちゃったんだよね」
とは番長(店長)の談。それに釣られるように、お客さんたちが「俺、実は前日に高橋っぽい人見たんですよ」や「川崎から逃げたって聞いて、蒲田か鶴見しかないと思った」など、高橋トークと旨いやきとんで酒が進む進む。特にこの店は20~30代の元気がいい酒呑みたちが集まっているので、ざっくばらんな雰囲気がとても楽しい。ビールとハイボールをしこたま飲んで、1本100円のやきとんを食い散らかしてお値段は2430円也! こりゃ人気が出るわけだ。女性の一人客も多く、ディープなイメージの強い蒲田とは思えないオープンなお店である。
【豚番長】
電:03-3739-7058
営:月~金16~24時、土日祝12~24時
生ビール450円、ハイボール310円、やきとん串は全品100円。蒲田でトップクラスの人気を誇る立ち飲み店。立ち飲みワインの2号店、バル・バンチョも同じく西口で大人気営業中
30年もの歴史を持つ名物ママのスナック
2軒目に突撃したのは、蒲田で店を開いて30年のママがいるスナック、ムサシだ。
「ボトル作っといたわよ~」
と出されたのは、数日前に苫米地と飲みに来た際に入れたボトル。しかし、ふと見ると2人でカラオケを歌う間抜けな写真をわざわざホルダーに入れてくれたのだ。なんとも嬉しい気配りである。
「蒲田は新宿の次に飲み屋さんがあるの。数? 知らないわよ。新宿の次くらいでいいじゃない」
このざっくりした感じが、なんとも蒲田っぽい。
「あたしの友達、高橋に似てる人だ!って通報しようとしたの」
もはや蒲田では高橋ネタはあいさつ代わりのようなものとなっている。チャージ3000円、ボトル3000円~にもかかわらず、ママの魅力に引き寄せられた呑んべえたちが、ひっきりなしにやってくるのも頷ける。
そして終電を逃し、向かったのは件のマンガ喫茶。高橋が最後に娑婆で見た夢に思いを馳せながらソファに身を沈めたのだった。
【スナック ムサシ】
大田区西蒲田7-63-5
電:03-3735-8912
営:火~日、18~24時(お客さんがいれば延長も)
休:月
料:チャージ3000円(2時間制、焼酎飲み放題、カラオケ歌い放題)、ボトル(3000円~)を入れると、時間無制限になる。客層は20~60代までの男女と幅広く、アットホームな雰囲気が魅力
愛煙家には生きづらい世の中になったものである。今後10年で喫煙率を12.2%とする数値目標が閣議決定され、オフィス街には1回50円の有料喫煙所まで誕生し、嫌煙ブームは加速するばかり。愛煙家を厄介者扱いする社会に憤りを感じつつも、合コンでは「俺、タバコ吸うから端っこの席でいいよ。ごめんね、煙イヤだよね」などと女性陣に気を使う、小心者のテキサスです。
結局、気兼ねなくタバコの吸えるキャバクラに居座ってしまうわけだが、もっと愛煙家に優しい場所で煙を燻らせたい。そこで今回は美女とともに、タバコが味わえるモクモク系ガールズバーを紹介していこう。
女のコがタバコを巻いてくれるお店
まずは6月にオープンしたばかりの渋谷にある「Smoke Friends House」。タンクトップ姿のセクシー美女が葉タバコを丁寧に手巻きしてくれる、手巻きタバコ専門バーだ。常時53種類の葉を用意し、ワンドリンクを注文すれば、何本でもタバコが吸い放題なのだとか。
「5種類の葉タバコをブレンドして楽しむこともできますよ」
手巻きタバコ初心者のテキサスにそう教えてくれたのは、ミホちゃん(22歳)。とりあえず「お任せ」で巻いてもらうと、慣れた手つきでタバコを巻き上げ、最後に舌でペロリと糊付け。舌を出すエロい仕草に半勃起しつつ、彼女の巻いたタバコを吸ってみる。「私の巻いたシャグおいしい?」
はい。ミホちゃんの唾液付きですから……とド変態なことを考えつつ、マンゴー風味の手巻きタバコを燻らせる。ちなみに“シャグ”とは巻きタバコの別名。化学物質が一切入っていない葉を使用し、かつ各種フレーバーが楽しめるため、若い女性を中心に秘かな人気を集めているのだとか。
シャグ歴2年の彼女たちとシャグトークを展開できれば、会話も盛り上がること間違いナシだ。
一方、モクモク系と言えば、葉巻も外せない。【後編】に続く⇒
【Smoke Friends House】
東京都渋谷区渋谷3-17-2 アルコープ2F
電:03-3499-5779
営:14時~ラスト
休:なし
料:17時以降はチャージ料500円、ワンドリンク800円~。
詳しくはhttp://shag.jp/まで
【後編】に続く⇒