第三十四夜　絵に描いた餅食らう餅 　終電の時間が近づいてくると、ちらほらと時計を気にしだす顔がある。...

第三十三夜　野暮は揉まれて粋となる 　午前三時半。 「いやいや！俺ら、伊達に飲み歩いてるわけじゃない...

第三十二夜　仏の顔も三時間 　スナックの扉が開いた瞬間、そこから覗いた顔に対していつものように「いら...

　独居老人の終の棲家、おっさんたちの吹き溜まりとも形容されるスナックに単身訪れ、長い期間常駐する女性...

第30夜　御神酒の上がらぬ神はなし ＜けれども、私は偉大な破壊が好きであった。 私は爆弾や焼夷弾に戦...

第二十九夜　酒場地獄の一丁目 　突然だが、わたしは怪談が好きである。 　怪談。怖い話だ。 　公の場で...

第二十八夜　場末砂漠のかたすみで 　冷やし中華の季節になるとぼんやりと思い出すことがある。 　二年く...

第二十七夜　搾りたてがお好き 　天の川はなぜ英語でMilky wayと呼ばれるか知っているだろうか？...

　キャバクラ、ラウンジ、高級クラブ……夜の店には様々な職種があり、勤務する女性のタイプもそれぞれ異な...

第二十五夜　汝、隣人を愛せよ 　地下へ入ってしまえば時間はもうわからない。 　店までの道すがらに空を...