今年めでたく42歳を迎えるわけなのだが、42歳といえば厄年である。バクチを打てばからっけつになり、飲みに行けばネエちゃんからは気持ち悪がられる。家に帰れば5歳の娘から臭いと言われ、未精算の領収書をなくす。トドメに実家の母ちゃんが病気で倒れてしまったのである。年明けからこっち、まさに厄年オールスターと日々是決戦の毎日である。
そんな私を見かねたT先輩が厄払いに……と連れていってくれたのは、明治神宮でもなければ佐野厄除け大師でもない。カワイイ巫女さんと飲めるコンセプトカフェ、中野の「みこBar」である。
巫女さんの素顔は現役のアイドル!?
ドアを開けると目の前に飛び込んできたのはカワイイ巫女さん3人組と、ドーンと構える神棚とおみくじの箱。これはもう、飲む前から御利益の期待大である。テーブルにつくと、まずはこちらのお店のルールが説明される。要するに“おいた”はしちゃダメということである。「ちなみに玉串料(料金)はおいくら万円ですか?」
と問えば、リボンがカワイイきぃちゃチャンが、
「玉串料って何ですか~。面白いからあだ名つけちゃいますよ~」
なんて言いながら、私はめでたくスケスケくん、T先輩は●●ニャン(※本名のため伏せ字)となった。42歳、厄年の男にとって、カワイイ巫女さんからつけられたあだ名はこの上ないお守りである。42歳、カワイイ巫女さん3人と飲んで騒いで厄払い
乾杯して飲みながら根掘り葉掘り話を聞く。やっぱりコスプレ好きが高じて巫女バーで働いてるのかと思いきや、3人の巫女さん、実はアイドルだったり歌手だったりすることが判明したのであった。りのあチャンは声優志望で勉強中、きぃちゃチャンはアイドル甲子園に出場するアイドルの卵、そしてやむちゃんチャンは飲茶娘の名前で『わがままハイスペックOC』というゲームの主題歌を歌うアイドルだったのである。どうりでただのコスプレ好きな巫女さんではなかったわけだ。
すると酔った勢いで飲茶娘こと、やむちゃんチャンが曲に合わせて即興でライブを開始。40代のおっさん2人はカウンターで夏の子供のようにはしゃいでしまった。
しゃもじをマイクに持ち歌を熱唱!
楽しくはしゃいでしまうと、巫女さんには感謝の気持ちを表す“初穂料”をわたしたくなるもの。好きなの1杯どーぞ! と言えば、ニッコリ笑ってビールをガンガン注いで飲む姿に、鬼も逃げていきそうな勢いである。お酒が好きな巫女さんはイイ巫女さんである。散々飲んで小腹がすくと、料理が得意なきぃちゃチャン&やむちゃんチャンが作った小鉢がなんとも嬉しい。もともときぃちゃチャンは接客ではなくキッチンで料理を作るために入店したほどの腕前。でも、こんなカワイイ娘をキッチンに置いておくのはもったいないわけで、めでたくカウンターに立つことになったという。
「厄払い、できたな……」
店を出てT先輩がボソリと呟く。毎年厄年でもいいや……と思ったのであった。
【みこBar】
住:東京都中野区中野5-36-13高崎ビル2F-C号
電:03-5942-8846
営:月~木 18~23時 金・祝日前18時~ラスト 土15時~ラスト 日・祝15~23時
料:15~22時1980円/60分 延長30分950円、22時~ラスト 2480円/60分 延長30分1200円
取材協力/T先輩 撮影/赤松洋太
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