<奇跡の30歳を探す旅 2>歌舞伎町に現れた“三十路の妖精”をつかまえに行く

DMA-790A0990 売れっ子を見れば、その店のレベルや客層がわかる。ましてや、年端もいかない小娘ではなく、年を重ねたキャストが売れっ子の店は、安心して楽しむことができる。この連載が始まって以来、あまたの店や女のコを取材してきた俺が導き出した法則のひとつだ。

 今回は、日本一の繁華街・歌舞伎町から「奇跡の30歳を探す」という30周年記念ミッションをお届けしたい。不肖・苫米地が33歳で始め、足掛け10年。本稿での“美女探しの旅”史上、最も難易度が高い指令なのは言わずもがなだ。

 訪れたのは区役所通りはロサ会館付近。このあたりは高級キャバクラが軒を連ねており、最も歌舞伎町らしいと言っていい通りだ。

 その中でも“名門中の名門”、“伏魔殿”などとプロアマ問わずその名が轟く娯楽の殿堂、「チェックメイトビル」が今回の舞台だ。

ひと目会ったら虜!? 40代に大人気嬢来る!

 銀色に鈍く光る、重い鉄扉を開くと異様な熱気。「今日は遊ぶぞ!」と言わんばかりに気合の入った男性客もちらほら。それを迎え撃たんとするキャストの女のコのレベルも高い。

 そんな同店で店長氏が強力にすすめてくれたのは、中年男性から若い男子まで、一度席につくと虜にしてしまう売れっ子だという。

「こんばんは~、ウフフフ」

ゆなさん(31歳)

入店して1年のゆなさん。幅広い話題づくりと細かい気配りが、おっさんにとどまらず、20代の男子にも人気なんだとか

 目の前に現れたのは、ふんわりとした雰囲気が、いい意味で歌舞伎町っぽくないゆなさん。平成生まれのコムスメかと思いきや、昭和62年生まれの31歳という。

DMA-790A1006「年取ってて、ゴメンナサイ……」

 と謙遜するが、見た目はどう見ても20代。育ちの良さそうな、おっとりとした話し方に目尻が下がる俺。今どきのギャル(←死語?)のような平坦で、ツッコみがちな話し方に、心拍数が上がりがちなおっさんにとって、しっかりと目を見て話してくれるゆなさんの落ち着きはなんとありがたいことか。

ゆなさん(31歳)《奇跡の30歳~File1.》
ゆなさん(31歳) 87年、東京都生まれ(AB型)
趣味●ゲーム
好きな食べ物●お寿司(とくにウニ)
好きな男性のタイプ●西川貴教(TMR)
今欲しいもの●愛と包容力
チャームポイント●おちょぼ口

ゆなさん(31歳)

中学生のときからTMレボリューションの大ファン。強い風を浴びながら、一緒に「HOT LIMIT」を熱唱したい

「日本酒が好きなんですけど、一緒に飲む人によって種類も酒量も変わります(笑)」

 聞けば、肉よりも魚が好きという「穏健派」。好物の寿司をつまみながらゆっくりと話してみたいと思わせる。

キレイどころとワイワイ楽しもう!

りりかさん(左)、めいゆさん(右)

りりかさん(左)、めいゆさん(右)。20代中心のキャストが40人ほど在籍する、歌舞伎町の高級店だが、カジュアルなノリで肩肘張らず楽しめる

「一緒にごはんに行くなら、お寿司がいいですね。とろけるようなウニを食べたいです……」

 ウニの話題で目を潤ませるゆなさん。実際に食べさせたらどんな顔をするのだろうか……それを想像するだに、おっさんの心と懐は千々に乱れる。

ワイワイ楽しもう「今欲しいものですか? 愛と包容力かな? 最後に愛に包まれたのはもう1年も前なんです……」

 こんなの30代に出会ったのはきっと奇跡じゃない……。世界に冠たる歌舞伎町の“真の実力”を思い知った夜であった。

JUNES

JUNES

【JUNES】
住:東京都新宿区歌舞伎町2-23-12 チェックメイトビル1F
電:03-3232-3222
営:20時~LAST
休:日曜
料:1万円(60分)~、本指名・場内指名3000円、税・サ(8%+25%)
●ハウスボトルはヘネシーVSかオールドパー12年

撮影/野中ツトム(清談社)協力/ポケパラ編集部

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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