第三夜 【前編】

NYで大流行中!

日本に上陸した”オトナの社交場”シングルスバー


【担当記者:苫米地】

俺にとって六本木は鬼門であった。やたらと門番の多いキャバクラ風の店。真っ暗な奥の個室で、美女の胸に顔を埋めていたら、6万4000円。滞在1時間である。記者仲間と連れだって行ったSMバー。言われるがまま、笑われるがまま生尻を鞭打たれていたら3万5000円。明細には”単価=鞭1発200円、蝋燭1本=5000円”――以来、六本木には近づかないことにしていた……。

今回、実話誌時代より懇意にしている記者仲間より「六本木にキャバより安く、しかも素人の女のコと出会えるバーがある」との話を聞いた。「シングルスバー」と言い、NYやロンドンの独身の男女の間で流行っているバー。日本には六本木を中心に西麻布、銀座とまだ数軒しかない業種だとか。”出会い”、”新業種”と聞いて興奮。鬼門ということを忘れ、腰を上げた。

今回狙いをつけた店は六本木の交差点からわずか30秒ほどの『GREEN』。「ドレスコードな」を謳うが、曲がりなりにも出会いを求める身。大塚や五反田で”一夜の愛”を求めるのと同じジャージ姿ではマズかろう。専ら冠婚葬祭用の、一張羅のジャケットを羽織り、いざ店へ……。

■テーマは「婚活」!? OLたちが真剣勝負

エントランスをくぐる。ジャズが流れ、高級感のある落ち着いた内装。会員登録を済ませ、店員氏からシステムの説明を受ける。キャバクラ等とは違い、女性も全て客。気になるコがいれば店員に告げ、紹介してもらえる。その後は女性の飲み物代さえ負担すれば、時間制限なしで会話が楽しめるとのこと。

さっそく席にご案内。入口すぐのカウンターが女性席のよう。思わず立ち止まり凝視する。

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ざっと見て女性は12~13人。なかなかの美女揃いだ。何人かと目が合う。俺も値踏みされているのは明らかだ。店内を見回すと男女比は3:7くらい。買い手市場である。オーダーを取りにきた店員氏に聞くと、遅くなれば女性の数はさらに増えるとのこと。「まずは会話を楽しんでください。ガツガツしないのが成功の秘訣ですよ」とのアドバイスを受け、さっそく気になるコを席に呼んでもらう。

こんばんは」と礼儀正しく現れたひとみちゃん(26)は某大手企業に勤めるOL。友達と一緒に来店して以来、週1ペースで通っているとか。来店の理由はズバリ「婚活」。できれば将来の伴侶をここで見つけたいとも。「最近は合コンもすっかりご無沙汰で……」とお嘆きなので早速携帯アドレスを交換。合コンの約束を取り付けることに成功した。

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「明日、早いので」と帰ってしまったひとみちゃんの後、すかさず席に呼んだのはアキコちゃん(27)。朝の情報番組でここが「婚活バー」として取り上げられているのを見て来店。今夜が2回目だとか。「初めての時は緊張して男性と話せなかった」と言う彼女だが、酒も進むうちにリラックス。
意外な共通点もあり意気投合。次回、2人で食事をすることに! その後アキコちゃんの友達も合流し、「両手に花」状態。ウハウハで気づくと終電ギリギリに……。

お会計は正直、周辺のキャバよりずっと安価。偽りの恋愛関係や肉体関係に慣れてしまった俺には、駆け引きナシの出会いが新鮮。今後、六本木にも足が向いてしまいそうです。

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<撮影>桜井健司

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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