第百十二夜【前編】

芸能界きってのスナック好き玉ちゃんに学ぶスナック道

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  飲み会で知り合った女性を家にお持ち帰り。久々のプライスレスな女性との思わぬ展開に緊張し、「いい加減、コートぐらい脱いだら!?」と言われる始末。デリヘルの呼びすぎで、素人女性とのヤレるムードのつくり方がわからなくなってしまった、テキサスです。

 今年も早々”心に傷”を負って、「愛することに疲れたみたぃ♪」なんて、言い訳がましく松山千春の『恋』を口ずさむ。この”傷”は、若いキャバ嬢には癒せないだろうなあ、と思い、どこかしっぽり飲める場所を探していると、「そりゃあ、スナックしかないよ。オマエさんよりも大きな傷を持った人たちが集まるから、自分の傷がちっぽけなものだってわからせてくれるさ」

 と、語りかけてきたのは芸能界イチのスナック通で知られる浅草キッドの玉袋筋太郎こと、玉ちゃん。キャバクラは行き馴れているものの、スナックは初心者のテキサス。そこで、今回は玉ちゃんにスナック道の教えを乞うべく、行きつけのお店に連れていってもらうことにした。

平均年齢70歳の女性が集う”天国に一番近いスナック”

 玉ちゃんとともに向かったのは、JR中央線阿佐ヶ谷駅から徒歩2分のところにあるスナック「ほろよい」。玉ちゃんいわく「天国に一番近いスナック」である同店は、阿佐谷界隈のスナック好きからこよなく愛される名店だ。

「平均年齢70歳(ママは「平均年齢50歳」と否定)のフロアレディが長年培った”引き出し”の多さがいいんだよ。それが器のデカさ、懐の深さに繋がっている。これがキャバクラにはない、スナックの良さだよね」

 スナック初心者のテキサスに”平均年齢70歳”は少々ハードルが高い。しかし、不思議とハートウォーミングな気分にさせてくれる。

「スナックってのは、この”いい湯加減”なんだよ。ぬるめの半身浴って言っても、わからねぇだろうなあ。とにかく長居できる居心地のよさなわけよ」

 スナックの本当の良さは、実際に訪れてみなければわからない。だが、遊び馴れていない人にとって、敷居が高いのも確か。お店の扉を開けるのに、どうしても躊躇してしまう。そんな人のために、を聞いてみた。

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平均年齢50歳(70歳と諸説あり)の女性が働き、地元の常連客たちが毎晩楽しげに過ごすお店。
玉ちゃんの右隣に座るのが清子ママ

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撮影/西田 航

テキサス 「女のコとの会話は最高の前戯」がモットー。趣味は年間50回ほど行くキャバクラとFX
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