福島の大麻が“すごい”らしい…かつての帰宅困難地域の一部が無法地帯に
「福島の大麻が“すごい”らしい。一昨年ほど前から愛好家の一部で話題となっていました」
こう話すのは、ドラッグ事情に詳しい実話誌ライター。“すごい”というのは、大麻に含まれる陶酔成分の効きが“強い”という意味で、大麻愛好家からしてみれば“上質な大麻”。すなわちキマりやすい大麻、ということになる。危険ドラッグの規制により、大麻や覚せい剤への“回帰”が指摘されているドラッグ市場において、有名芸能人が大麻の所持や使用で逮捕されたり、全国各地の大麻コミュニティの存在が明らかになるなど、当局はかつてない体制で目を光らせているが、なぜ福島の大麻が注目されているのか。いわき市内に住むドラッグ愛好家が解説する。
「厳密に言えば福島産の大麻がすごい、ということではなく、福島在住の人間が扱う“ネタ”がすごいということ。福島のプッシャー(売人)の一部には、原発事故によって避難を余儀なくされた地域に住み、補償金をたっぷり貰っている連中がいる。新たに家を建てたり新車を買ったりしながら、自らも除染作業員として働く傍ら、大麻の栽培をしたり、海外の有名なブランド産大麻を密輸し、販売しているのです」
かつて帰宅困難地域に指定されていたエリアの一部では、ほとんど無法地帯といってもいいような、警察や行政の目が届かない場所が存在しているともいう。彼らはそんな現状を逆手に取り、国内では所持や栽培が禁止されている大麻だけでなく、医師の処方でしか手に入らない向精神薬などの売買にも手を染めているのだ。
驚くのは、彼らがツイッターやインスタグラム上に、堂々と大麻の写真をアップしたり、ひどいときには大麻を吸引する様子の自撮り動画まで撮影していたことだ。ヘルメット姿の作業員風の若い男が、建設会社の事務所と思しき部屋のなかで、ソファーに座り煙をくゆらせる姿。別の動画では、目を真っ赤にした男が吸引具を片手にボーッとした表情を浮かべ佇み、周囲からは笑い声が聞こえる……。日本国内の風景とは思えないような、異常な光景だ。
「避難地域出身者の一部が、いわきや郡山などで良い生活をしていますが、なかにはドラッグの密売で大成功を収めた奴もいると、地元では話題になっています。彼らはSNSを使って今も大麻や合成麻薬の販売をしているようです」
数年前、原発避難民が次々に豪邸を建てたり、新車に乗り換えたり、仕事もせずにパチンコに入り浸るといった実情が週刊誌で報じられた事もあった。一方で、彼らは住む家、故郷を追われた気の毒な存在であるから、ある程度は仕方ないのではないかという、避難民を擁護する意見も存在し、複雑な思いをした福島県民も多かった。しかし今回ばかりは、福島県民からも声が上がっているようだ。
「あいつら(売人)は福島の、いや被災地の恥。いわき市や郡山市、福島市の連中からも“X町やY町出身の避難民が好き放題にやっている”と冷ややかな目で見られている。頑張っている真面目な避難民が、連中のせいで色眼鏡で見られる事には耐えられない」(飯舘村出身の避難民)
“地元では有名”な連中だけあって、インターネット上の掲示板やSNSでは彼らの名前が実名で取りあげられ、議論が巻き起こっている。
「逮捕上等! バビロン(警察)見てるー?」
密売組織の一人のSNS上には、挑発的な書き込みが今も残っている。彼らに失うものはないのか。
<取材・文/伊原忠夫>

福島には、警察や行政の目が届かない場所が存在…

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