「私服がない・友達いない・趣味がない」三重苦おじさんの行く末
また趣味を持ち、友人関係を広げるオジサンも一部で現れてきた。
「今までのオジサンは家族を養うことを前提にお金を稼いできましたが、近年は晩婚化により、独身のまま趣味にお金を費やす人も増えました。またアニメやゲームなども大人の趣味として市民権を得た。そして今はSNSを通じて趣味の仲間と小さなクラスタで繋がることもできます」(田中氏)
既婚者も、子育てへの参加で近所にパパ友ができたりと、新たな人間関係を作る機会が増えている。
「子育てへの参加は友人関係も趣味も広げてくれます」と田中氏。
「一方で趣味に熱中するオジサンに『余計なことはするな』と圧力を加える部分も社会にはありますよね。急にソバ打ちに目覚めたオジサンが家族から心配され、周囲からもバカにされがちなのはその一例です」
趣味がなくても趣味を持ってもバカにされるのは、オジサンにはあまりにつらい状況だ。
「しかしオジサンの収入が減り、家での立場も弱まった今、趣味なし友達なしでは生きづらい。接待のゴルフなどではなく、『これをすると楽しい』と感じる趣味を持ち、『この人といると面白い』と思える友達を持てると楽になるはずです」(同)
もう「仕事だけしていればいい」時代は終わった。今は新たな居場所を見つけることが急務である。
<イラスト/なかむらはるみ>
― 中年男[おじさん]の30年史 ―

<オジサン3大典型・友達がいない>仕事ばかりで生きてきたため、40代にもなると友達もいない。「だからこそ2人組の親密なオジサンを見つけると嬉しくて(笑)。「奥さんが友達代わり」という人も」(なかむら氏)
―[中年男[おじさん]の30年史]―
1
2
この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
「少額でもとにかく早く始めたほうがいい」40代が“初めての資産運用”で失敗しない方法
47歳の元パチプロ「破滅の始まり」を語る。高校中退してパチプロになるまで
43歳アルバイト、年収250万円男性の苦悩「恥ずかしくて友達には会えない」
新卒での就活失敗を今も引きずる40代非正規雇用者「世帯年収は260万…娘の進学希望も叶えられない」
「40代でも、スムーズに幸せな結婚ができる男性」に実は共通している特徴
「若い女性に驚くほどモテるおじさん」に実は共通している5つの特徴
「おじさん」はなぜ過剰に叩かれるのか?炎上させる人々のホンネを聞いてみた
サイボウズ50歳社員の「新人研修での発言」が社内炎上。孤立して気がついたこと
“美女ライダー”になった52歳のおじさんが炎上したわけ「バイク業界の人たちから『悪印象に繫がる』と誹謗中傷を受けて…」
なぜ「おじさんは叩いていい」と思われるのか?“おじさん構文”とバカにされ、女性相手だと“ハラスメント”認定される言葉を投げつけられ…
近所にエロい店ができるのは良いが、難易度を示してほしい――patoの「おっさんは二度死ぬ」<第79話>
山奥の牢獄に、似つかわしくないエロビデオ一本。その正体は――patoの「おっさんは二度死ぬ」<第78話>
この世に不要なものなどない。陳腐なAVの脚本でさえも尊い――patoの「おっさんは二度死ぬ」<第77話>
“絶対に怒らない男”をキレさせるために苦心した結果――patoの「おっさんは二度死ぬ」<第76話>
サウナにありがちな、せめぎ合い。おっさんの頭から香りしアロマ――patoの「おっさんは二度死ぬ」<第75話>