恋愛・結婚

「子供が独立したら一緒にいる意味ない」家庭崩壊も離婚に踏み出せない“ゾンビ夫婦”たち

家庭はすでに崩壊しているにもかかわらず、さまざまな要因から離婚に踏み出せない“ゾンビ”の如き夫婦生活を送る男女が絶えない。彼らはなぜ離婚を選べないのか。夫婦が苦難の道を選ばざるを得ない日本社会の矛盾に迫る!

共働き社会への移行過程で苦しむ夫婦が増殖中!?

ゾンビ夫婦「平成以降に増え続けた離婚件数は’20年にピークを迎えて今は減少傾向です。その一方で離婚の相談件数は増加。  特に最近多いのが、恋愛感情はすでに冷え切ったにもかかわらず、さまざまな社会的要因で惰性的に夫婦を続けざるを得ない人々です」  そう語るのは夫婦問題カウンセラーの岡野あつこ氏。関係性としてはすでに死にながら、夫婦を続けざるを得ない男女の様は、まさに“ゾンビ夫婦”だ。

なぜ“ゾンビ夫婦”が生まれる?

 彼らのような夫婦が絶えない社会的背景には「共働き世代の増加」があると分析するのは育児世代の家庭問題に詳しいジャーナリスト・中野円佳氏。続けて話す。 「総務省統計局の『労働力調査特別調査』『労働力調査(詳細集計)』によれば、’20年の日本の共働き世帯は1240万世帯と専業主婦世帯の2倍を超えました。国が推し進めた共働き社会は確実に実現しつつありますが、一方で過渡期ならではの社会的矛盾が日本の一般家庭に悲劇も巻き起こしています。 ゾンビ夫婦 そもそも現代の子育て世代夫婦が不和になる主な要因は①共働きの増加に反する旧態依然の社会構造、②賃金の低下および不安定な雇用、③根強い性別分業意識による家事・育児の不公平が挙げられます。  ①の最たる例はいまだに慣習的に残る長時間労働の存在でしょう。男女共に大量の仕事を行いながら、家事や育児をこなさなければならず、それが夫婦のすれ違いを生む要因になっているとともに離婚してシングルで生活することへの大きなハードルになっています。  また、②は年功序列や終身雇用制の崩壊と言い換えてもいいかもしれません。男性も含めて正社員での雇用は減少し、家族手当を廃止する企業が増加。夫婦共働きでやっと子育てができている状態の家庭は多く、こちらも離婚すれば生活水準を保てなくなる可能性が高い。『OECD加盟国の購買力評価ベースの平均賃金(2020年)』からもわかるように、日本全体の平均賃金の低さも大きな問題です」 ゾンビ夫婦
次のページ
共働きなのに育児は女性負担。なんで?
1
2
3
4
週刊SPA!10/12号(10/5発売)

表紙の人/ 杉本哲太

電子雑誌版も発売中!
詳細・購入はこちらから
※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める!
Cxenseレコメンドウィジェット
ハッシュタグ
おすすめ記事