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小泉進次郎が語る“プラ新法”の真の目的「レジ袋どころではない」

 4月1日から施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(プラ新法)。使い捨てプラスチック製品のスプーンやストローなどの削減が義務化された。海洋プラスチックごみ問題、気候変動問題に対応するためとはいえ、不便な生活を余儀なくされるのだから批判は大きい。  なかには「プラスチックごみは燃やしたほうがエコ」「レジ袋有料化に続き、またしても進次郎のせいだ!」との批判の声も聞こえる。  一体、プラ新法でなにが変わるのか? プラ新法の成立に尽力した小泉進次郎前環境大臣を直撃した。

「レジ袋どころではない」2050年にはゼロに

――プラスチック新法への批判はご存じでしょうか? 小泉:もちろん、批判があるのは承知しています。多くのメディアで「レジ袋有料化は混乱を招いた。今度はスプーンか……」という論調ですね。そんななか、まさかSPA!さんが環境問題を正面から取り上げようとするとは思いもよりませんでした(笑)。 「なぜレジ袋を狙い撃ちにするのか」と散々批判されてきましたが、その明確な答えがこのプラ新法です。つまりレジ袋どころではないということ。リサイクル関連の法律は、自動車や家電などモノが対象となっていました。それが日本で初めてプラスチックという素材を対象にし、使い捨てプラスチック全体をカバーする法律ができました。これまでとは、まったく次元が異なります。

プラごみ削減の効果は限定的?

――具体的なプラスチックごみ削減の数値目標は? 小泉:’19年のG20大阪サミットで、議長国の日本は’50年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染ゼロを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を掲げました。それに向けて、’30年までに使い捨てプラスチックの排出量を25%抑えようとしています。 小泉進次郎――プラスチックごみ全体がざっと年間1000万tです。そのなかで今回対象となるプラスチック製品の割合は1%の10万t。効果はかなり限定的ではないでしょうか? 小泉:プラ新法の目的は、プラスチックごみを減らすだけでなく、民間企業が環境に配慮した製品を開発しやすくし、それを分別収集して再資源化する、つまり循環経済(サーキュラー・エコノミー)への移行です。  なぜ循環経済を目指すのか?ロシアのウクライナ侵略で改めて明らかになったように、石油や石炭などの化石燃料を特定の国や地域に頼っていては安全保障上の懸念が残る。また化石燃料の輸入に年10兆円、多い年では17兆円を払っていると言われています。これだけのお金が日本から海外に流出しているのを少しでも防ぎたい。  現実的な問題としては、’17年に中国がプラスチックごみの輸入を禁止したことが大きい。日本はリサイクルのために、プラスチックごみを人件費の安い中国や東南アジアに輸出していました。’16年には150万tにも上っていた。日本のリサイクル技術は進んでいるから海洋ゴミは出していないと思っている人も多いが、実は海外に頼っていたのです。  それが環境意識の高まりで、中国だけでなく東南アジアの国々もプラスチックごみ受け入れの規制を強化しています。これまで海外が引き受けてくれていたプラスチックごみを自国で処理しなければならなくなったわけです。
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