男性向け“ちょいエロドラマ”は絶滅寸前。女性目線のエロで生き残りをかける
ネットにアクセスすれば無修正のエロを見ることができる現代に、控えめな性表現の「ちょいエロ」がコンテンツビジネスの戦略として機能している。電子コミック、アニメ、ゲーム、ドラマの制作現場で何が起きているのか? 最前線に迫る!
今回はちょいエロ地上波ドラマの今に迫る。
『モテキ』(’10年)、『不機嫌な果実』(’16年)など、おっぱいポロリやパンチラが見られるちょいエロ地上波ドラマは、今や絶滅危惧種だという。ドラマ評論家の成馬零一氏は、その原因をこう分析した。
「’17年頃の#MeToo運動をきっかけに、男性目線のちょいエロで視聴率を上げて、スポンサーから広告収入を得るビジネスサイクルが崩壊。これ以降、制作サイドはクライアントの機嫌を損ねないよう、性表現の自主規制に走った。見逃し配信の普及で視聴率がかつての権威を失ったのも、ちょいエロドラマの衰退に追い打ちをかけました」