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エロ漫画界に地殻変動? 作家を直接支援するパトロンサイトが新たなスターを生み出す!?

3年後には8000億円超に拡大すると言われるコミック市場。なかでも成人向けエロ漫画はその強力な牽引役だ。5大書店の売り上げベスト3を見ると、ギャル系から学園モノまでと鉄板ジャンル目白押しだが、’23年にもっともマニアの魂を揺さぶった作品は何なのか? 美少女漫画研究家・稀見理都、東大卒エロ漫画批評家・新野安、ライター・アオヤギミホコの3氏に厳選してもらった。

商業誌だけでなく同人誌も勢いを伸すエロ漫画業界

現在のエロ漫画業界全体の潮流はどうなっているのだろうか。 「大賞に挙げられた作品の1位の『絶頂リフレ』が同人、2位の『ヤらしいカラダのわたしたち』と3位の『糸を撚る』が商業誌だったことが象徴するように、『DLsite』などエロ漫画プラットフォームの充実で、商業誌(出版社)だけでなく同人誌(オリジナルや二次創作)も勢いを伸ばし、しのぎを削っている状況です」(美少女漫画研究の稀見理都氏) 男性向けだけでなく女性向けエロ漫画市場も活況だ。ライターのアオヤギミホコ氏が語る。 「電子書籍の普及で、女性向けの性描写を含めた漫画ジャンルであるTL(ティーンズラブ)が好調です。DLsiteの女性向けサイト『がるまに』などでは20万本以上を売り上げる作品や、これまでエロ漫画を描いていなかった作家が参入するなど活気を見せています」

個人とクリエイターを繫ぐパトロンサイトも存在感を増す