「人生100年時代」。50代以上の男女の出会い・婚活が花盛りだ。しかし、問題は出会えるスポット。婚活サイトやアプリに登録すれど、理想の相手と出会えない今、本当に出会える最新のスポットを探訪した!
今回は社会学者の山田昌弘氏に孤立しがちな中高年独身男性の不安について解説してもらった。さらに、婚活と同時進行で、移住先での家や職探しもサポートしてくれる「移住婚」についても紹介する。
昔に比べて中高年の恋愛願望が高まっている
※写真はイメージです
出会いの場を求め、独身シニア男性たちはさまよっている。家族のあり方を研究している社会学者・山田昌弘氏は「昔に比べ、中高年の恋愛願望が高まっている」と話す。
「私が50代独身者を対象に実施した調査では、約5割の男女が『恋人が欲しい』と答えています。特に、離婚や死別を経験した独身の中高年男性は、その約7割が交際相手を求めていました。一方、男女交際への興味がもっとも薄いのは、結婚経験がない50代女性で、約7割が『恋人はいらない』と回答しています」
中高年の男女には、異性との出会いに向けるモチベーションに開きがある。その理由について、「交友関係の築き方に男女の違いがある」と、山田氏は解説する。
「女性には、同性の友人や母親、ペットなど気軽にスキンシップできる相手がおり、弱音を吐くことにも抵抗がありません。一方、男性の場合、同性との付き合いは仕事や趣味など限定的な関係にとどまり、自分をさらけ出す交友関係を築くのが苦手です。特に一人暮らしの未婚男性は孤立状態に陥りがちで、その約5割が、普段の出来事を話す相手はおらず、頼れる親類もいないと回答しています」
男性は女性がいなければ心が満たされない
女性は男性ナシでも平気だが、男性は女性がいなければ心が満たされないのだ。
「キャバクラや風俗店、コンセプトカフェの存在は、そのニーズの強さを示しています。そこで出会った女性に心を開く中高年の独身男性は珍しくない。性的欲求の充足のほかに、サービスを通して『心を許せる相手が欲しい』という願望も満たしているのです」
山田昌弘氏
どうやら、中高年やシニアの独身男性が婚活や恋活を始める背景には、彼らの孤独が深く関わっているようだ。
「40代までは、世間体があるので『子供が欲しい』という理由で婚活に注力する男性が多数を占めています。しかし、年齢とともに子供を持つのが難しくなると、法律婚や出産にこだわる必要もなくなる。茶飲み友達や性的関係など、相手に求める基準を変えれば、出会いの可能性も広がるはずです。孤独と不安を抱えている中高年独身男性は『女性に選ばれる努力』をして、恋愛に臨んでほしいですね」
長く選ばれなかった男たちよ、今こそ奮起すべし!
癒やしを求め都会の女性が殺到。地方在住シニアにもチャンス?