ニュース

元暴力団幹部が語る「遺品整理と裏社会の関係」。どうやって奪い、騙し、カネにするのか

 一人暮らしの老親や親族の死後の整理は、避けられない問題。  場合によっては遺品整理業者に頼ることもありうるが、関係者によると悪徳業者も少なくないブラックな業界であるという。被害者や当事者の話から、真相を追った。

「ルーツは戦後の闇市から」遺品整理と裏社会の関係

 なぜ、遺品整理業界には悪徳業者が多いのか。広域指定暴力団の元幹部で、現在は産廃業、リサイクル業を営むA氏(70代)は「そんなの当たり前。昔からだよ」と笑う。
遺品整理

元暴力団幹部/現リサイクル業・A氏
かつては反社会勢力の若者などに出資し20超の便利屋稼業を束ね、年間10億円を売り上げていたという。「遺品整理後の家の解体、修理、売却まで手がけてえらい儲かったね」

「優良業者など、ほぼいない。ルーツは戦後の闇市時代から続くチリ紙交換や廃品回収業者。20年くらい前までは社長の8割が学もない不良あがりや元受刑者などのアウトロー。  従業員も犯罪者や密入国者など与太者の集まりだった。なんせ軽トラックさえあれば、元手もかからず誰でも簡単に始められる仕事だからな」  クリーン化、コンプラ化が進んだ令和の今も、変わりないのだろうか。A氏は頷く。 「奇麗なホームページで、大卒の営業マンを雇ったりして一見まともな業者は増えた。でも要は“漁る”のが仕事。隙あらば奪えの精神だよ。今も社長は元不良で、バックに筋者がついてることは多い」

どうやって奪い、騙し、カネにするのか