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「この2年で5回も救急車に乗っちゃった」萩本欽一と林家木久扇が語る、80代を迎えての“変化”

林家木久扇×萩本欽一[特別対談]4回目/全4回「笑い」のフィールドで、それぞれにマイ・ワールドを確立してきた林家木久扇(86)と萩本欽一(82)。二人が初めて向き合った対談も、いよいよ終盤。バカの天才とマヌケの帝王が、「80代の生活と意見」をリアルに語り合う。そして「引き際」についても……。 レジェンドたちの対話は、どこにたどり着こうとしているのか。あるいは、どこにもたどりつかないのか。 【全4回の記事一覧を見る】⇒林家木久扇×萩本欽一[特別対談]

林家木久扇(右)、萩本欽一

「曲がるのが下手になりました」

――前回の最後で、萩本さんは「今日は先輩である木久扇さんから、いい言葉がもらえるんじゃないかと楽しみにしている」とおっしゃっていました。 萩本:こっちは80代としては、まだ新参者ですからね。78歳くらいまでは、30代と一緒だった。でも、80代ってまったく違う。前を行く師匠に、歩き方を教えてもらいたい。 木久扇:歩き方、ですか。そうですねえ、最近、曲がるのが下手になりました。 萩本:あ、ためになる話が出てきそう。 木久扇:あの角で右に行きたいと思ってるのに、気が付くと先まで行っちゃてる。 萩本:なるほど、なるほど。 木久扇:ここで曲がるんだと思ってから、その命令が体に届くまでに時間がかかるんですね。もう、やんなっちゃう。 萩本:ん!? この話、もしかしてそのままの意味なのかな……。 木久扇:あとは、時々コンビニに雑誌を買いに行くんですけど、売り場の前で立ち読みしてる人がいても、「ちょっと失礼」と言えなくなりました。後ろに立って「はやくどいてくれないかな」とイライラしてる。 萩本:私が間違ってた! この方は、マジな話なんてしない。80代はどうですかと聞かれて、「曲がるのが下手になった」だもん。でも、そこがすごいんだよね。

「80歳を過ぎると戦う相手が年齢になる」

――じつは深い意味を込めてらっしゃるのかもしれません。 萩本:師匠、そうなんですか? 木久扇:いや、どうなんでしょう。 萩本:自分が80になって思ったのは、それまではやっぱり何かと戦う人生だったんだけど、80を過ぎると戦う相手が年齢になるってこと。戦い方がまったく変わっちゃう。まだ上手に間合いが取れなくて、この2年で5回も救急車に乗っちゃった。