松平健、若手時代に「新日本プロレスにスカウトされた説」の真相
今年、芸能生活50周年を迎える松平健。芸能生活50周年を迎えて尚、チャレンジを続ける松平に、上京したての頃に出会った勝新太郎氏や稲川淳二氏との思い出について振り返ってもらった。
――今年で松平さんは芸能生活50周年です。ボクが怪談師・稲川淳二さんから聞いた“デビュー前の逸話”について確認させてください。稲川さんがまだ劇団員だった時代に、松平さんと交流があったと。
松平:ああ、そうですそうです。彼に東京を案内してもらったりしましたね。
――ボクが聞いたのは、稲川さんが事務所の人に「こいつ原宿に行きたいらしいんだけどセンスがイマイチだから、連れてってやってくれ」って言われて案内したと。
松平:ハハハハハハ! ホント?
――「健さんと一緒にお酒もよく飲んだし、日本舞踊も一緒に習いに行ってたし、代々木公園の芝生にふたりで寝転がってウィスキー飲みながら空を眺めて、『いい青年だけど彼もいずれ故郷に帰るんだろうな、売れないんだろうな』と思ってたこともあった」っていう。
松平:そうそうそう。ありましたね、夢について語り合ったりね。ただ最近、彼からの年賀状に「誤解しないでくださいね」とか書いてあったんだけど……。
――え! 何かあったんですか?
松平:彼がなにか言ったのかな?
――余計なことを(笑)。
松平:うん(笑)。「会って話したい」「誤解を解きたい」とか書いてありましたね。
――確実に何か言ってるじゃないですか!
松平:あのとき案内してもらったっていうのは、彼は建築のデザイナーだったこともあって。
――そうです、青山にデザイン事務所があって。そのデザイン事務所が新日本プロレスの隣だったから、一緒に遊びにいって……。
松平:そこでスカウトされそうになって。
――そうなんですよ! 稲川淳二さんがプロレス好きだから行ったら、松平さんがいい体してたからスカウトされそうになったという伝説があるんですけど、これ実際のところどうだったんですか?
松平:いや、そのへんは具体的には覚えてないです(笑)。
――稲川さんが膨らませてる可能性がある?
松平:そうなのかな。だから、年賀状の件はその説明なのかな?(笑)
――ちなみに当時、実際にプロレスラーになることに心が動いたりしてた可能性はあります?
1970年、東京都出身。プロ書評家、プロインタビュアー、ライター。主な著書に『男気万字固め』(幻冬舎)、『人間コク宝』シリーズ(コアマガジン)、『サブカル・スーパースター鬱伝』(徳間書店)、『書評の星座』(ホーム社)など