不動産価格の上昇が止まらない。もはや“東京住まい”が贅沢なライフスタイルとなった今、溢れるように人が流出している。東京砂漠の悲しき実態とは!? 川崎市の会社員・山田武史さん（仮名・40歳）は、’21年に長男を保育園に通わせるために当時住んでいた墨田区に入園を申請したが、1200万円という年収を理由に入れず、認可外保育園を勧められた。 「見学してみましたが、マンションの狭い一室で、中国人の子どもが半数を占めていた。あそこに通わせるのは不憫で、保育園に空きがあった川崎に引っ越すことにしました」 待機児童ゼロを掲げる東京都は昨年4月の時点で、23区内では世田谷区で10人、墨田区で2人にとどまり、都は成果を強調している。しかし、「スタイルアクト」の沖有人代表は疑問を投げかける。 「認可保育園に入れず、より費用が高い認可外に通園せざるを得ないケースや、自宅から遠い保育園を勧められ、断った場合はカウントされません。実態を反映しているとは言いがたい」