「芸能人の不倫をなぜ過度にバッシングするのか?日本人の結婚観はねじれている」と鈴木涼美氏

不倫報道はいつの時代も注目の的で、他人事であるにもかかわらず当事者のように怒り狂う人が続出する。けれどその熱はあっという間に冷め、“その後”を追う者は少ない。不貞を働き離婚に至るのは男性だけではないだろう。今回は女性に焦点を当て、不倫の末に婚姻関係を解消した“シタ妻”たちがその後どのような人生を歩んでいるのか、そのリアルに迫る。

愛と性を“外”に持ち出す日本人

[不倫離婚シタ妻]たちのその後

鈴木涼美氏 撮影/石垣星児

不倫離婚した女性はどんな“その後”を送るのか? 『不倫論』を上梓したばかりの作家・鈴木涼美氏に話を聞いた。 「女性は慎重なので、ほとんどの不倫はバレないと思います。バレるのは、すでに夫への愛情が冷めていたり結婚生活への不満があったり、最初から離婚の腹積もりがある人が多い。そのため離婚や慰謝料を突きつけられても心理的なダメージは少ない気がします。一番辛いのは、夫が懲罰感情をこじらせ、何がなんでも離婚しないと嫌がらせのように判子を押さないときです」 鈴木氏は「結婚制度そのものが限界」と分析を続ける。