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「“即離婚”だけが道じゃない」元“キレる妻”の漫画家が語る離婚以外の選択肢

DVに苦しんでいるのは女性だけではない! 男女の価値観が大きく変容するなか、男性の被害も深刻化している。なぜか? 今回、心身を蝕まれながらも弱音を吐けない男たちの心の叫びに耳を傾けた。

DV妻と関係を修復するには…

[男のDV被害]の実態

画像提供:田房永子『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』(竹書房)

DV妻との関係修復は可能なのか? 「“即離婚”だけが道じゃない」。そう語るのは、漫画家の田房永子さん。’16年に上梓したコミックエッセイ『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』(竹書房)では、自身の加害経験と回復の過程を描いた。 「泣きわめく、暴言を吐く、肩パンチをする……幸い夫は体格的に優位でケガはなかったものの、夫が抵抗した際には『夫に暴力を振るわれた』と警察に通報したことも。第1子の出産後、『このままでは本当にマズい』と本格的に回復への道を模索しました」 紆余曲折の末、「ゲシュタルト・セラピー」という心理療法にたどり着いた。 「グループセラピーを通じて、私自身が強い自己否定感を抱いていたことに気づきました。小さい頃から『お前はダメだ』と言われて育てられたこともあり、夫の些細な言葉が人格否定に変換され、過剰に反応した結果、“暴力”という手段で訴えていたんです。もちろん今も“怒る”こともありますが認知を整理する治療を経て、“キレる”という手段は取らなくなりました」

男性は「自分を見つめ直すのが大事」