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「自宅の住所まで晒された」5000件以上の誹謗中傷を受けた医師。開示請求は「割に合わない」それでも続けるワケ

 メディア出演をきっかけに、ワクチン反対派などから誹謗中傷の標的にされ続けた医師の岡秀昭氏。匿名集団のネットリンチに立ち向かう理由とは? 500日を超える闘いの日々を振り返った。

陰謀論者からまさかの同業者まで…多様なアンチたち

[誹謗中傷5000件医師]の告白

岡 秀昭氏

「『ぶっ殺す』『家に火をつける』といった脅迫から、『大量殺人犯』『テロリスト』という事実無根のレッテル貼り、さらにシンプルな『ハゲ』まで、罵詈雑言のオンパレード。これは完全にネットリンチです」  自身に向けられた心ない言葉の数々をそう振り返るのは、感染症専門医の岡秀昭氏だ。  新型コロナが日本に上陸して間もない’20年春。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での集団感染で全国に動揺が広がる中、埼玉医科大学は川越市で唯一、感染患者の受け入れを行っていた。  その中心で指揮を執ることになったのが、岡氏だった。