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ラーメン店、値上げのウラ事情。「特製らーめん」は50円アップで1150円に

 何かしらの値上げが連日ニュースとして流れてくる。経済が停滞し、物価が上昇し続ける“スダグフレーション”は深刻だ。消費者である我々の生活は当然苦しい。でも、もっと苦しい人たちがいる。「値上げ」という苦渋の選択をした数々の“現場”を直撃した。今回はラーメン店を取材、胸の内を聞いた。

ラーメン屋の生き残りを懸けた生存戦略。計画的な値上げで店を守る

意外な[値上げ現場]の断末魔

「男性なのにまつ毛が長いですね」など、積極的に客と会話をする陽子さん。その愛嬌の良さに惹かれ、店を訪れる客は多い

 入り口のガラス扉には「毎日、毎日濃厚魚介豚骨つけ麺やっています」と、看板メニューが書かれた紙が貼られている。店内に入ると、豚骨特有の臭みはなく、果物に近い甘美な香りが食欲をくすぐってくる。  ここは濃厚つけ麺の雄、「麺屋 中川會」が展開する3店舗のうちの一つ、ファミリー向けの錦糸町店。今年2月から、「濃厚つけ麺」は30円増の880円など、全メニューで10~60円の値上げを行った。店主の中川大輔さん(41歳)は「ほぼすべての材料の仕入れ価格が1㎏当たり30~450円ほど上がった」と顔を曇らせた。 「物価の高騰が経営を圧迫し始めたのは、’21年の夏頃からです。ガス代は去年の1.4倍だし、トッピング用の鴨ロースなんて、1年前と比べると、キロ単価450円の値上げですよ。スープに欠かせない豚肉も、ここ数年値上がりが続いているのに、エサとなる配合飼料価格が上がったらしく、3月にはさらに100円も高くなった」

「特製らーめん」は50円値上げし1150円に

意外な[値上げ現場]の断末魔

こだわりの「特製らーめん」。3月に50円値上げし1150円。「豚肩ロースは4月から、キロ単価100円も上がった」(大輔さん)

 鶏肉もここ数か月で、キロ単価で200円近く上がったという。 「材料の値上げは何度もあったけど、最低でも1か月前には業者から連絡が入った。でも最近は『次の配達から』と突然伝えてくる業者が多く、検討する猶予がない」  これまで30~50円の値幅で「計画的に価格を引き上げてた」と、大輔さんが言うように、実は商品の値上げは今回が初めてではない。 「品質を落とさず徹底したコスト管理が前提で、値上げは最終手段。毎年原価率を見直し、一定の数値を超えたら、全店舗で全メニューの値上げを行うようにしています」
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11年前の創業時から130円の値上げ
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