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キャンプ用品や電子タバコが、爆買い中国人になぜか人気。「何でも買う」はもうしない

 今年8月に解禁された中国から日本への団体旅行。処理水問題などによる日中関係の冷え込みが続くも、多くの観光客が日本を訪れている。そんな彼らが今“爆買い”する商品とは?中国人の新たなニーズをリポート!

中国人の購買行動に変化が!? “何でも買う”はもうしない

爆買い中国人

訪日中国人数月次比較 訪日中国人数がピークを迎えた’19年と’23年を月別に比較(日本政府観光局の資料より編集部作成)

 中国人による爆買いは、新たなフェーズに突入している。  ’23年8月、中国政府は日本への団体旅行を解禁。夏場までは日中関係の冷え込みもあり、コロナ前ほどの賑わいは見られなかったが、中国が大型連休を迎える9月末から、再び訪日客が増えている。しかし、中国人ジャーナリストの周来友氏は、こう話す。 「不動産事業がGDPの4分の1を占める中国では、渦中の不動産バブル崩壊が経済に与えるダメージは大きく、特に中流層の財布の紐は固くなっています。また、日本旅行ブームがピークを迎えたコロナ前は、初めて日本を訪れたという中国人も多く、買い物熱は高かった。  今は、2回目、3回目の訪日という人も増えているので、前ほど我を忘れて爆買いする中国人も減っているでしょう」  また、経済評論家の加谷珪一氏は「コロナ禍でECが急速に発展し、大陸の中だけで購買が完結するようになった」と、中国人の購買行動の変化を指摘する。  その上で、加谷氏は「今中国人観光客が海外旅行に求めているのは体験。レジャーなどのコト消費に活路を見いだすべき」と爆買いの新たなフェーズを提示。  また、周氏も同様の見解を示している。 「中産階級のツアー客が家電や薬を大量に購入するというスタイルの爆買いは、今はほとんど見られません。日本で買い物をしている新たな層は富裕層や転売ヤーがメイン。そのほかには、化粧品や香水、洋服、お菓子といったライフスタイルを楽しみたいコアな日本ファンに向けた戦略が必要でしょう」  新たなニーズに日本はどう対応していくべきか?中国人に人気の“爆買い”商品を紹介する。

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