更新日:2024年12月16日 15:43

「脳の若返りは十分ありえます」脳科学者・茂木健一郎氏が解説!カギは好奇心

たるんだ肌や深いシワ。そんな自分の姿を鏡で見て、老いを痛感していた諸兄に朗報を届けよう。最新の若返りメソッドを駆使すれば、「マイナス10歳」は決して不可能ではない。いざ、変身のときだ!

脳を若々しく保つために大切なのは…

10歳若返る最前線

脳科学者の茂木健一郎氏

「これまでは脳細胞は20代がピークで、そこからは衰える一方というのが定説でした。しかし、最近の研究ではドーパミンやセロトニンなど脳内伝達物質の作用によって、記憶中枢の海馬周辺では細胞が新たに生まれるケースもあることがわかってきました。脳の若返りは十分ありえます」 そう話すのは脳科学者の茂木健一郎氏だ。脳を若々しく保つために大切なのは、「特にドーパミンの分泌」だという。 「ドーパミンは多幸感や意欲を高める神経伝達物質ですが、好奇心を刺激されたり、挑戦を達成したときに分泌されます。反対に『できるとわかっていること』をやってもあまり分泌されません。『脳の若さ=記憶力のよさ』と思いがちですが、脳を若く保つには好奇心やチャレンジ精神をいかに保つかが重要なのです」 ただ、子供の頃とは違って最近は好奇心が希薄になったと嘆く中高年も多いだろう。 「それは一時的に好奇心が薄れているにすぎません。最近の研究によれば、好奇心とは消失したり個々人の特性で強弱が決まるわけではなく、環境や人間関係の変化などで“眠っている”だけなんです。周りの環境が変われば、刺激を受けて自然と復活します」

「俺もやってみたい」という熱を他人から分けてもらう

そんな好奇心を呼び覚ますヒントは、“推し活”だという。 「僕が個人的にオススメしているのは、他人の推しを教えてもらうことです。自分から好きなものを見つけるのは意外と大変ですが、周りを見れば何かに熱中している人がいますよね。いまハマってる本を薦めてもらったり、見ているドラマを教えてもらったり、休日の趣味を聞いたり……。 そんなヒントから『俺もやってみたい』という気持ちを分けてもらうんです。これって、子供時代は普通にやっていたことです。仮面ライダーだってミニ四駆だって、学校の同級生がハマっているから『俺も!』と知りたくなったでしょう? それと同じです」

お金の“出し入れ”が脳内を刺激する