春は卒業、就職のシーズン。文部科学省の「学校基本調査」によれば、ここ10年間の大卒就職者数は39万～44万人台で推移しているので、単純に約半数としても20万人ほどの女子大生が社会人デビューを控えていることになる。 とはいえ、昨今は大学生の半数が奨学金を利用している状況なだけに、学生時代から様々なお金の稼ぎ方を実践するコが多い。なかには風俗業界で働いたり、SNSを介したパパ活や交際クラブに登録するなど、男性相手にシビアなお金稼ぎをしてきた女子大生も少なくないだろう。 そんな女性たちは、果たしてどのような会社に就職するのか？社会人デビューを控えた「学生〇〇嬢」たちの進路や、生々しい金銭感覚などを聞いてみた。 関西の名門大学を3月に卒業するミサキさん(仮名・22歳)は、春から都内の機械メーカーで営業職に就く予定だ。さぞかし順風満帆な人生を歩んでいるかと思いきや、そうではない。人間だれしも裏の顔を持っているわけだが、彼女もその例にもれず、“JDブランド”をフル活用し、大学在学中にパパ活で荒稼ぎしていたのだという。春からの社会人生活を控える今、一体何を思うのか。胸の内を尋ねてみた。 「就活は、自分に合いそうな大手企業の短期インターンにいくつか参加し、そのうちのひとつから内定をもらった感じです。おじさんが多い職場なので、パパ活で鍛えたコミュニケーションスキルは役立ちそう。でも、パパ活をやっていたことがバレるのは不安ですね……」 そう語るミサキの“パパ活遍歴”はそれなりに年季が入っていて、初めて手を染めた時期は大学入学以前までさかのぼる。あっけらかんとした表情で淡々と語り続けた。 「ぶっちゃけ援助交際的なことは、中学生の頃からやっていました。お金が欲しいというよりかは、寂しい気持ちを埋めたくて。大学生になってから、ちゃんと“お金目当て”でパパ活をやっていました」 知的な雰囲気と清潔感を兼ね備えた彼女の容姿を説明するならば、さながら朝のニュースで原稿を読むアナウンサーである。名門大学に在学中の才女というだけあって、理路整然とした口調で当時を振り返る。 現役女子大生ライター。10代の頃から歌舞伎町に出入りし、フィールドワークと自身のアクションリサーチを基に大学で「歌舞伎町の社会学」を研究する。歌舞伎町の文化とZ世代にフォーカスした記事を多数執筆。ツイッターは@chiwawa_sasaki