実家の財産をもらって賢く節税する方法をプロが解説。’24年から制度が変わった!
インフレが加速し、これまで「勝ち組」と称されてきたパワーカップルも悲鳴を上げ始めた。だが、知恵とやる気さえあれば世帯年収2000万円も夢じゃない!
’24年から暦年贈与の制度が変化
世帯年収2000万円への道のりはさまざまだが、夫婦それぞれの実家から援助を受けることで世帯年収を底上げするのもひとつの手だ。贈与を上手に活用すれば世帯年収2000万円に肉迫する経済メリットが生まれることも。元国税専門官の小林義崇氏が贈与のポイントを語る。 「まず知っておきたいのが、’24年から制度が変わった暦年贈与です。1年間の贈与額が110万円の基礎控除額以下であれば、贈与税がかからないというもので、10年間これを続ければ、1100万円を非課税で親から子に渡せます」 一方、親が亡くなる直前の贈与は相続財産として扱われ相続税が課税されるという。 「従来は直近3年分が対象でしたが、今年から7年へと延びました。このため親の年齢や健康状態を見て、早いうちから計画的に暦年贈与をしたほうが節税効果は期待できます。その際は後で税務署に否認されないよう、“一括”ではなく“毎年”、贈与契約書を作成し、金融機関の振り込みで記録に残すのがオススメです」 暦年課税の仕組み 届出義務:不要 非課税枠:年110万円の基礎控除/特別控除なし 相続発生時の精算:相続開始7年以内の贈与は相続財産に持ち戻し/4~7年前の贈与は100万円を控除相続時精算課税制度の使い勝手も改善
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