「不正を指摘しただけで懲戒に」パワハラがはびこる地方議会で、Uターン議員が受けた仕打ち
パワハラ、セクハラ──。相次ぐ地方自治体の長によるハラスメント報道に、世間の声は驚きを禁じ得なかった。何が彼らを“モンスター”にさせたのか。取材をすると、地方特有のハラスメント事情が見えてきた。
「故郷に戻って以来、都会との違いを感じる日々です」
こう語るのは、20年間東京で暮らした後、生まれ故郷・神奈川県湯河原町で議員を務める土屋由希子氏。近年、地方自治体の議会でハラスメント防止条例の制定が進んでおり、地方自治研究機構の調べによると、今年3月末時点で52自治体で制定されている。
背景には、議会内のいじめや少数者の排除、自治体職員への理不尽な要求や脅迫などのハラスメントが目立ってきたことがある。土屋氏は、地方の実情をこう語った。