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柔道男子100kg級代表ウルフ・アロン「自分の柔道? する気はないですよ」の真意

 ウルフ・アロン×ドンマイ川端。気心の知れた関係性だから、語り合えた“本音”。最終回では、パリ・オリンピックに向けら戦略・隠し技についてドンマイ川端が迫った。 (3回/全3回 ※週刊SPA! 2024年7月30日・8月6日合併号「エッジな人々」より)
ウルフ・アロン、ドンマイ川端氏

身長181cmでも、100kgでは小柄なほう

研究しなければ、自分は地区1位止まりの選手

――66㎏級でオリンピック2連覇を狙う阿部一二三選手は強すぎるから、対戦相手の対策なんてしていないと思う。その代わり自分の柔道をして世界一を獲る。でも、アロンはそういうタイプではない。相手のことはちゃんと研究するウルフ:正直、自分の柔道だけだったら、僕は地区1位くらいですよ。 ――自分の柔道をしたら、弱い。 ウルフ:はい、絶対弱いです。僕も高校生の頃までは自分の柔道を相手に押しつけていた。力も強かったし、日本の高校生相手なら勝てていた。でも、大学に入ってから「自分の柔道を押しつけるだけではダメ」と悟った。 ――大学になると、レベルがあがるからね。 ウルフ:(大学2年のときの団体戦で)自分より体の小さい永瀬(貴規)先輩(パリ・オリンピック81kg級代表、東京オリンピック同階級金メダリスト)に巧さで負けて、壁を感じました。だったら自分はどうやったら勝つか。相手がされたら嫌な柔道をすることを突き詰めることだと気がついたんです。だから自分の練習は研究・対策が多い。 ――今回のパリ・オリンピックでは初対決の相手はほぼいない?