「集中力がめちゃ上がるけど、副作用が…」ADHD治療薬で資格勉強に励む男性の危険なドーピング
肉体や精神のパフォーマンスを向上させるため、ドーピング行為に手を染める人たちがいる。欲望を叶える手段として“最短ルート”なのかもしれないが、リスクやモラルの問題は深刻だ。経験者に話を聞いた。
10月に迫る宅建試験。鬼気迫る表情で追い込みをかける真鍋慎吾さん(仮名・37歳)には、勉強に欠かせないとあるアイテムがあるという。
「コンサータという処方薬です。これを飲むと頭の中が静かになり、集中力が爆上がりするんです。実際、頭の回転が速くなり、物事を順序立てて考えられるようになる。服用して1時間後には効き始めるなど即効性も高く、眠気が吹き飛びます」
コンサータは脳内にドーパミンを放出する薬で、注意欠陥や多動性を抑える効果があることから、広くADHDの治療薬として用いられてきた。真鍋さんも病院でADHDと診断され、コンサータが処方された。