医師が教える本当に効くダイエット薬「1か月で3~5㎏の体重減少が見込める」薬とは
ダイエットに欠かせないものと言えば、昔も今も「食事制限」と「適度な運動」。毎日コツコツと続けながら、理想の体型を目指している人も少なくないだろう。
しかし昨今流行しているのが、こうした地道な努力をしなくとも、楽にやせられる「ダイエット薬」を用いた減量法だ。
ダイエット薬とは、ドラッグストアなどで手軽に購入できるサプリメントの類ではなく、本来は糖尿病や肥満症の治療を目的とした薬剤のこと。作用機序や効果の異なるさまざまな種類があり、これらを病気の治療ではなく、ダイエットのために服用する人が急増している。
果たして、多種多様なダイエット薬の効果は信じていいのか? 医療従事者や実践する人の声を元に、その効果を解き明かしていく!
「体重や体型は気になるが、脂っこい食事がやめられない」
「好きなものを食べながら痩せたい」
そんな人に好評なのが「ゼニカル」という薬だ。アメリカで肥満症やメタボリック症候群の治療のために開発された薬剤で、日本の厚労省に似た役割を持つFDA(アメリカ食品医薬品局)も認証している。
服用すると、胃や膵臓などから分泌されて脂肪を消化するリパーゼ(消化酵素)の活性が悪くなり、脂肪分解ができなくなるため、吸収されなかった脂肪が便から排出されることによって痩せるというメカニズム。ちなみに脂肪吸収阻害率は30%と言われている。
「西洋医学系のダイエット薬の中ではかなり効果が高く、一錠120㎎のタブレットを1日3回服用することで1~2か月で平均3~5㎏の体重減少が見込めます。中でも、もともと体内に脂肪分が多く蓄積されている方は5~10㎏と劇的な変化が見られ、特にお腹まわりの脂肪に効果的です」
そう話すのは、宮田胃腸内科皮膚科クリニック院長の宮田医師だ。
では、実際に服用している人はどうか。焼肉や揚げ物好きが高じて、155㎝の身長で体重が60㎏を超えてしまったというタダさん(仮名・35歳女性)は、マイナス10㎏を目標に今年2月からゼニカルを国内のネットサイトで購入し、服用を始めた。