富士山頂に中国国旗が!中国SNSの“反日動画”に日本人記者が質問したら、とんでもない結果になった

 幼い命が奪われた、深セン・日本男児刺殺事件。蘇州バスジャック事件など、日本人を標的とした事件は日中両国で波紋を広げた。愛国教育の名のもとに刷り込まれた反日感情が、事件の引き金となったのか? 中国のネット事情や経済からその背景に迫る。

記者の投稿に1万人の日本アンチが殺到

中国で暴走する[反日おじさん]の肖像

富士山に登頂し中国国旗を掲げる愛国ネットユーザー。日本の迷惑系ユーチューバーのようなものか

 中国における反日行為の暴走に拍車をかけているのが、SNSによる投稿だ。深センでスタートアップ企業を営む吉川真人さんは中国のSNSにおける愛国ネットユーザーについて次のように語る。 「中国のネットユーザーの中には、特に強い思想をもっていなくとも、インプレッション稼ぎのために反日動画を投稿する人もいます。  今年5月に靖国神社に落書きをして日本でも問題となった愛国インフルエンサーもその一人でしょう。最近だと、『快手』という動画投稿アプリで反日投稿が目立ちますね。快手の仕様はTikTokと似ていますが、都市部ではなく地方や農村部のネットユーザーをターゲットにしている点が特徴です」  スマホでダウンロードし検索してみると、おびただしい数の反日動画がヒット。抗日ドラマを編集した動画や、投稿者自ら日本批判の演説をする動画などバラエティに富んでいる。  反日動画の投稿者に取材を申し込むべく、複数人にダイレクトメッセージを送ったが返信はなかった。  そこで記者はアクセス数の伸び率がよかった、とある反日動画のコメント欄に直接メッセージを投稿してみた。動画の内容は、投稿者が日本を訪れ、富士山の頂上に中国国旗を立てるというもの。 「私は日本人です。なぜ日本で中国国旗を立てているのですか?」という記者のメッセージに、なんと2日とたたないうちに1万件以上のアンチコメントがつき、その勢いに驚愕する。