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在留外国人の犯罪を「メディアが煽りすぎ」?犯罪に走らせる“日本側の問題”とは

在留外国人数が過去最高を記録するなか、SNSでは問題行動が目に余る一部の不良外国人を敵視する声も溢れる。果たして、共生の道はあるのか? 今回、日本で必死に生きる彼らの自宅に突撃。虐げられた魂の叫びに耳を傾けた。 在留外国人の犯罪が連日メディアを騒がせている。いったい何が背景にあるのか。事情に詳しいルポライターに話を聞いてきた。

在留外国人を犯罪に走らせる特定技能制度の暗部

’24年6月時点で特定技能を持つ在留外国人は25万人余り。うち半数近くがベトナム人だ。彼らの増加に比例して、ベトナム人犯罪が話題になって久しいが、その多くは、“ボノイ”と呼ばれる逃亡した技能実習生だという。在日ベトナム社会に精通するルポライター・安田峰俊氏が語る。 「技能実習生はベトナム内でも“やんちゃ”な若者が、現地のブローカーや送り出し機関に言いくるめられて来日するパターンが多い。そしていざ就労しても、思ったように稼げないと知り、SNSなどで報酬の高い仕事を見つけ、深く考えず闇バイトのような犯罪に手を染める。技能実習生の犯罪はこれが定番パターンです」 両国政府も送り出し機関の是正、受け入れ企業の待遇改善を呼びかけているが、人手不足を恐れるあまり、抜本的な解決には及び腰だ。その上、現地ブローカーの暗躍も犯罪を生む大きな要因だ。