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疲れ果てた脳のスイッチを切ろう!脳神経外科医が教える「孤独が脳にいい理由」

「消極的孤独」と「積極的孤独」。孤独にも種類があることは意外と知られていない。しかし、常に“誰かの”物差しが横にある現代人にとって「ひとりになる」ことこそ、豊かな人生には欠かせない。達人たちが孤独から受け取るものとは、一体何か──? これまで、孤独の達人たちによる「ソリテュード」に至る流儀を紹介してきたが、「脳を休ませるためにも、自分に合った孤独を見つけることが重要」と、20年以上にわたり脳神経外科医として活躍する宮本倫行氏は語る。
[中年孤独]の愛し方

宮本倫行氏

「孤独」は脳を休ませるスイッチ

「脳波にはアルファ波とベータ波があります。前者はリラックスしている時に、後者は心配や不安を抱えている時に出る波です。“リラックスしている”と一言で言うのは簡単ですが、実はただボーッとしているだけではアルファ波は出ません。それどころか、脳の代謝が急激に上がってしまうのです。脳はもともと体の糖分や血液を多く消費しますが、『デフォルトモードネットワーク』という、無意識の状態で活発になる神経活動がその原因で、通常時の最大15倍もエネルギーを使うと言われています」 では、真のリラックス状態をつくるには何が必要なのだろうか。