仕事

モンスター社員が生まれるのは、会社側にも原因が。サイボウズ社長が語る問題点

会社に巣食う問題社員によって同僚は疲弊し、職場は大混乱。時には退職者まで出し、業績を悪化させる。凶悪な野生生物さながらの「危険社員」の生態に迫った!

なぜ危険社員は生まれるのか?

職場を壊す[危険社員]図鑑

サイボウズの青野慶久社長

かつて社員は個を犠牲にしてでも、一丸となってゴールを目指すのが日本企業の強みだったが、時代が変わった今、至るところに綻びが出てきた。会社と社員の関係が大きく様変わりする中、「働きがいのある会社」として度々名が挙がるのがサイボウズだ。オフィス環境をアップデートするだけでなく、労働問題への積極的発言でも知られる社長の青野慶久氏は、職場を壊す危険社員をこう読み解く。 「日本型の労働慣行では長らく、企業が終身雇用や年功序列によって安定を保障してきた。いわば地位や待遇を“人質”にとって、社員の権利は軽視されてきたのです。こうした労働環境は、問題社員を生み出す温床になりやすい」 日本特有の労働慣行といえば新卒一括採用が思い浮かぶ。 「この採用法では、入社してしばらくは成果とは無関係にほぼ横並びで昇給していく。当然、成果と報酬が釣り合わない社員が出てくる。不満を燻らせた社員が暴走しても不思議ではない」