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5人に1人はDV被害者?全国2614人の既婚男性に実施したアンケートで耐え続ける男たちの実像が明らかに

DVに苦しんでいるのは女性だけではない! 男女の価値観が大きく変容するなか、男性の被害も深刻化している。なぜか? 今回、心身を蝕まれながらも弱音を吐けない男たちの心の叫びに耳を傾けた。

5人に1人はDV被害に遭っている

[男のDV被害]の実態

写真はイメージ(以下同じ)

今回、全国2614人の20~60代既婚男性に対して実施した「妻の言動にこれってDVでは?と思った経験があるか」と題したアンケートでは全回答者のうち約2割の532人が「YES」と回答。5人に1人が妻からの“DVグレーゾーン”ともいうべき被害を受けていたのだ。彼らの被害の実態を探るべく、そのなかから抽出した300人にさらなる調査を行った。 Q2の「世帯年収は?」の結果を見ると800万円以上が4割超と思いの外高かった。家族社会学を専門とする立命館大学教授の斎藤真緒氏が述べる。 「暴力と貧困は密接な関係があるとされていますが、高所得世帯でもDVは発生することがわかる。この回答から妻の就業状況は明かされていませんが、高所得世帯には共働き世帯も少なくないでしょう」 ちなみにどのような苦痛を受けたかについては「収入や学歴の低さを責められた」(42歳・製造)など「精神的苦痛」が8割を占めた。また「昼食や夜食代も含めて1万円でやりくりするよう命じられている」(35歳・SE)といった「異常な金銭管理など経済的苦痛」も24%に上った。 斎藤氏は「世帯収入が高くても家計の決定権がない男性が多いのでは」と分析。 実際、取材班が取材したケースでも、家庭のために、自分の貯金を取り崩して生活する男性が多かった。

DVの頻度や対応策は…